日医白クマ通信に書かれた薬害C型肝炎訴訟の経過
2008年 12月 16日
薬害C型肝炎訴訟の経過
1964年 国が旧ミドリ十字の血液製剤フィブリノゲンの製造を承認
72 国が日本製薬の第9因子製剤PPSB-ニチヤクの製造承認
87 青森県でフィブリノゲンによるC型肝炎集団感染が発覚
2002・10 患者が東京、大阪両地裁に提訴
06・6・21 大阪地裁が国と製薬会社に賠償命令。以降、福岡、東京、名古屋の
各地裁でも同様の判決
07・11・7 大阪高裁が和解勧告
12・23 福田康夫首相(当時)が被害者の一律救済方針を表明
08・1・11 救済法成立。おわびの首相談話発表
15 原告・弁護団と国が和解の基本合意書調印
9・28 原告・弁護団と被告の田辺三菱製薬側が事実上の和解となる基本合意書調
印
11・24 原告・弁護団が被告の日本製薬との基本合意書案を了承
12・14 日本製薬と基本合意書に調印
[共同通信]
1970年代、A型肝炎、B型肝炎の発見
1988年(昭和63年)、血液を介して感染する非A非B肝炎ウイルスの一部の抗原蛋白遺伝子のクローニングに成功し、非A非B肝炎ウイルスウイルスの抗体検査のめどがついたと米国カイロン社の発表・・・(ref.・)
1989年:日赤血液センターでHCV抗体検査の試験的実施開始
1989: NANBH患者からC型肝炎DNAクローン同定
Isolation of a cDNA clone derived from a blood-borne non-A, non-B viral hepatitis genome.
Science. 1989 Apr 21;244(4902):359-62.
1990:第一世代の抗HCV抗体(ELISA):c100-3エピトープ(非構造性NS4領域)
1990年:HCVの抗体価測定法(C100-3抗体)の普及
1991:輸血においてHCVのクリーニング開始すべきという論文がまだ世の中にあった。(・・・ということは、世界的にも一般化はしていなかったという証明)
Blood transfusion services should have begun screening for hepatitis C when an antibody assay first became availableReviews in Medical Virology Volume 1, Issue 2 , Pages 67 - 69
フィブリノゲン製剤によるC型肝炎ウイルス感染に関する調査報告書(概要)
http://www.mhlw.go.jp/houdou/2002/08/h0829-3.html
議員という公人に立候補予定だから・・・あえて書くが・・・
福田絵里子さんは衆議院立候補(http://www.dpj.or.jp/member/?detail_3869=1)
生年月日:1980年10月30日
私は生まれてまもなく血液製剤を投与されています(「薬害肝炎九州訴訟 第六回 原告意見陳述」)
厚労省が無責かといえば違うと私は思うが、時系列から考えれば、厚生行政の責任は・・・どの程度が適当だったのか・・・今ひとつ考え直すべきだと思う。あまりに、マスコミが情緒的に報道したため、客観的視点に欠けていたのではないかと・・・私は思うのだ。
インターフェロンにてHCV eliminationされている人やと飲酒習慣が未だにあるという人にも一律弁済するというのはいかがなのだろう?そのお金を、肝移植や肝硬変非代償性の患者さんたちに回せないものなのだろうか?・・・福田さんが議員になったらぜひやってもらいたい(皮肉をこめてるが・・・)。
by internalmedicine | 2008-12-16 08:34 | 感染症