システマティック・レビュー:出生児低体重と2型糖尿病の逆相関

低体重と糖尿病発症の逆相関は”fetal insulin hypothesis”による一つの説明で、母体内発育不全がなされている。
The fetal insulin hypothesis : an alternative explanation of the association of low birthweight with diabetes and vascular disease
Lancet 1999, vol. 353, no9166, pp. 1789-1792


Parental diabetes and birth weight of offspring: intergenerational cohort study
BMJ 2003;326:19-20 ( 4 January )


今回のはシステマティックレビュー

出生児低体重と2型糖尿病の逆相関は、強度、一致性、独立性、形状から完全クリアなものではなかった。Whincupらは、定量的システマティック・レビューを出版エビデンスにて行い、中年・高齢人口で、逆相関、段階的、独立的関係が出生児体重と2型糖尿病であることが判明した


Birth Weight and Risk of Type 2 Diabetes: A Systematic Review
JAMA 2008;300 2886-2897

327の報告確定中、31の報告が明確な報告。データは、この報告の30にて行われた
31 populations; 6090 diabetes cases; 152 084 individuals

生下時体重と2型糖尿病の逆相関は23populationでみられ、うち9つで統計学的に有意
8つで正の相関が見られた(うち、2つで統計学的に有意)


母体糖尿病頻度が高い2つのnative North American populationと関連するもので1つは若年成人のpopulationであった
populationのheterogeneity分析にて、正の相関は説明可能


のこり28populationにて、糖尿病の年齢、性補正pooled ORは 0.75 (95% CI, 0.70-0.81) /kg

生下時体重・2型糖尿病相関の形状は段階的で、3kg以下では特に関連

現在のBMI補正にてさらにこの相関は強化され(OR, 0.76 [95% CI, 0.70-0.82] → 0.70 [95% CI, 0.65-0.76])

社会経済状態補正では相関には実質的影響なし (OR, 0.77 [95% CI, 0.70-0.84] →0.78 [95% CI, 0.72-0.84] )


出版・小規模研究バイアスの強いエビデンスはない

by internalmedicine | 2008-12-24 11:45 | 糖尿病・肥満  

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