産経は咳喘息に漢方・・・と
2008年 12月 24日
で、この記事もちょっと気になっていた
↓
喘息 適切治療で危険性回避 漢方薬が効果/本格的な喘息移行も
12月24日8時1分配信 産経新聞
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20081224-00000039-san-soci
このタイトルだと、”漢方薬が効果”だけが印象に残ってしまう
Chronic Cough Due to Asthma
ACCP Evidence-Based Clinical Practice Guidelines
(Chest. 2006;129:75S-79S.)
五虎湯(ごことう):石膏(セッコウ) 10.0 麻黄(マオウ) 4.0 杏仁(キョウニン) 4.0 甘草(カンゾウ) 2.0 桑白皮(ソウハクヒ) 2.0
麦門冬湯(ばくもんとうとう):バクモンドウ(麦門冬) 10.0g ハンゲ(半夏) 5.0g タイソウ(大棗) 3.0g カンゾウ (甘草)2.0g ニンジン(人参) 2.0g コウベイ(粳米) 5.0g
千葉大学の先生と、産経新聞は、Ephedraをふくむ”五虎湯”を推奨しているのだが・・・米国FDAの度重なるEphedraに関する情報しらないのだろうか?
アホ省庁・厚労省も”ナイシトール”放置している(
国は、ナイシトールなどの麻黄含有製品を放置し続けるつもりか? 2008年 07月 16日)わけだから・・・なんだが・・・
(Ephedra,Aristolochic Acidおよびヒト胎盤を含有するハーブの栄養補助食品12種を,消費者に対して健康被害の危険性があるため,全米で回収中)
喘息による咳嗽の場合
気管支拡張剤+吸入ステロイドの標準喘息レジメンで治療すべき
ICS不応例の時は気道炎症を評価
持続性気道好酸球症が存在すら、抗炎症治療をさらにaggressiveに
ICS+吸入気管支拡張剤が不応性、LTRAも使って良い
重症 and/or 不応性咳嗽の場合、短期(1-2週)の経口ステロイドも考慮
他の治療としては inhaled terbutaline, metaproterenol, theophylline, nedocromil sodium, azelastine hydrochloride, a second-generation H1-receptor antagonist, and suplatast tosilate, a Th2 cytokine inhibitorの名前が挙がっている。
咳喘息は、まだまだ、診断、治療に関して未確定的要素が多い。
こういった分野だからこそ、エビデンス・ヒエラルキーを意識した表現が必要だとおもうのだが・・・
ERS guidelines on the assessment of cough
Eur. Respir. J., June 1, 2007; 29(6): 1256 - 1276
Recommendations for the management of cough in adults
Thorax, September 1, 2006; 61(suppl_1): i1 - i24.
REVIEW SERIES: Chronic cough: Introduction
Birring Chron Respir Dis.2007; 4: 87
Case Report: Cough variant asthma
CFP http://www.cfpc.ca/cfp/2002/Aug/vol48-aug-cme-2.asp
CVA vs AC
Comparison of atopic cough with cough variant asthma: is atopic cough a precursor of asthma?
Thorax 2003;58:14-18
by internalmedicine | 2008-12-24 15:13 | 呼吸器系