プロトコールと実際の文献との不一致:サンプルサイズ・データ解析

ランダム化トライアルがなされたとしても、正しくそのプロトコールがなされてなければ、その報告自体に疑念が生じる
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たとえば、武田製薬の愚行PROactive 10 ・・・エンドポイントをねじ曲げ後出しじゃんけん 2008年 03月 27日

Discrepancies in sample size calculations and data analyses reported in randomised trials: comparison of publications with protocols.
BMJ 2008;337:a2299, doi: 10.1136/bmj.a2299 (Published 4 December 2008)
【目的】サンプルサイズ計算がどのように行われ、統計解析が事前特異化しているか、変改しているか
【デザイン】後顧的コホート研究
【データソース】scientific-ethics委員会(デンマーク、Copenhagen と Frederiksberg)により出版されたランダム化平行群トライアルで1994-5年初回承認されたプロトコールとジャーナル出版(n=70)
【主要アウトカム測定】サンプルサイズ計算と統計方法に関する鍵となる情報を提示してないプロトコールと文献比率、プロトコール・文献における情報提示間の解離比率
【結果】サンプルサイズ計算を完全に記載し、プロトコール・文献とも完全に一致したのはトライアル中11/62のみ
プロトコール逸脱の取り扱い法を記載しているのは37プロトコール、43文献
消失データの取り扱い法を記載しているのは16プロトコール、49文献

プロトコール 39/49、文献 42/43は、プライマリアウトカム測定解析についての統計的結果を記載
プロトコール・文献の間の承認不能な解離がサンプルサイズで18/34トライアル、プロトコール逸脱例の取り扱い方法19/43トライアル、データ消失39/49、プライマリアウトカム解析補正23/28

Interim analyses(中間解析)は13プロトコールで記載しているが、呼応するトライアルにおいて、5つの文献でしかこれについて記載されてない。

【結論】文献報告されたとき、サンプルサイズ計算と統計学的手法はプロトコールと非事前特異化の明確な解離がしばしば認められる。
トライアル出版において、このような修正が認められることは稀。
トライアル報告の信頼性は、完全なプロトコールへのアクセスが無ければ、正当に評価できるものではない。





サンプルサイズ計算とデータ解析比較(プロトコールvs発表)



サンプルサイズ計算やデルタ(pre-specified minimum clinically important effect size)が変わってしまっては、発表者に都合の良い結果がプライマリアウトカム測定がなされてしまう可能性がある。回収率の低いトライアルでは、そのサンプルサイズが小さくなりその結果に影響が及ぶことともなる。
サンプルサイズ・パラメーターの変化がトライアル中間で現れているが、この方法に言及している報告は一つもなかった。



サンプルサイズ・計算のコンポーネント
・Name of outcome measure
・Minimum clinically important effect size (delta)
・Estimated event rate in each study arm
・Standard deviation for delta
・Alpha (type 1 error rate)
・Power
・Calculated sample size





絶対にふれておこうと思ってた論文だった・・・12月上旬の繁忙さのため・・・今になってしまった。

by internalmedicine | 2008-12-26 08:06 | 医学  

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