脳の饑餓がアルツハイマー病の一原因となる可能性
2008年 12月 27日
Phosphorylation of the Translation Initiation Factor eIF2 Increases BACE1 Levels and Promotes Amyloidogenesis
Neuron, Volume 60, Issue 6, 988-1009, 26 December 2008
脳の慢性饑餓状態がアルツハイマー病の一病型の生化学的プロセスのトリガーに成り得る。
Northwestern University's Feinberg School of Medicineの研究者たちは、sugar glucoseを充分与えず、脳の動脈血流を制限し、蛋白のsticky clumpを生じるプロセスが始まる。著者であるRobert Vassarは、脳をエネルギー不足にさせると脳のキー蛋白が変化し、その変化した蛋白はelF2αであり、これが、sticky protein clumpを生じるスイッチを押すこととなると述べている。
この発見は、脳の血流改善がアルツハイマーの予防治療への効果的アプローチが成り得る可能性を提示していると主張している。
現在できることは、運動にて脳の血流を上げ、コレステロールを減らし、高血圧マネージメントをちゃんとすることが認知症予防に役立つということで、脳の血流が保てるということになる。
血管拡張にて、血流増加が酸素運搬・ブドウ糖運搬を改善することとなる可能性もあり、またelF2α蛋白のブロック創薬にてアミロイド斑のようなprotein clumpの合成阻害の可能性も出てくる。
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それまで、運動でもして時に血流を上げ、動脈硬化を予防して待っておこう・・・
by internalmedicine | 2008-12-27 09:34 | 精神・認知