高脂肪食は概日リズムを崩す
2008年 12月 30日
High-fat diet delays and fasting advances the circadian expression of adiponectin signaling components in mouse liver
Endocrinology.2008; 0: en.2008-0944v1
Science Dailyの解説
高脂肪食は、カロリーの過剰摂取のための肥満につながるだけでなく、サーカディアン・リズムのバランスに影響を与えるとエルサレムのHebrew大学の研究者たちの報告
生物学的時計は、メタボリズムに関連する酵素・ホルモンの発現and/or活性を調整する。たとえば、ホルモンバランス、肥満、心理的、睡眠障害、癌などにも影響を与える。
Dr. Oren Froyらは、実験マウスで、食事と生物学的時計のバランス不均衡をcause-and-effect relationにて示した。
この仮説を証明するため、Froyらは、肝臓のadiponectin signaling pathwayのclock controlが、饑餓・高脂肪食により影響されるかを検討した。
Adiponectinは分化adipocyte(脂肪組織)から分泌され血糖・脂肪代謝に関与する。
脂肪酸のoxidationを増加させ、インスリン感受性を促進させ、適切な代謝を維持するために重要なファクターなのである。
饑餓後の低脂肪・高脂肪食で、様々な活性レベルで、adiponectin代謝経路の構成成分を測定し、低脂肪食にて、adiponectin signaling pathwayは正常の概日リズムを形成するが、高脂肪食では、phase delayを生じる。
饑餓はadenosine monophosphate activated protein kinase(AMPK)値を増加させ、高脂肪食は減弱させる。脂肪酸代謝に関係する蛋白で、低値にてこの効果は消失する。
by internalmedicine | 2008-12-30 08:52 | 動脈硬化/循環器