冠動脈疾患予後推定に関わるレビュー:おちついて考え直せ
2009年 01月 09日
日本国内だけ、メタボリックシンドロームなどと騒いでも、イギリスの雑誌は冷静だなぁ・・・と
Clinical Review
Evaluating cardiovascular risk assessment for asymptomatic people
Published 5 January 2009, doi:10.1136/bmj.a2844
Cite this as: BMJ 2009;338:a2844
・Framinghamスコアによるリスク推定評価は、いまだに有益性が高い
・メタボリックシンドロームや心電図異常は、従来のリスク要因に追加的予後推定因子とはならない
・運動ストレス心電図はST変位単独の評価では推定的でない、だが、他の心電図所見の集積や臨床変数をくわえることでやや評価可能となる
・生化学検査は、多くの検査項目を加えても、臨床的リスク推定には役立たない
・subclinicalな動脈硬化画像所見、CTによる冠動脈造影は高リスク患者の同定可能だが、少数例がこぼれ落ちる可能性がある。
・医家・患者の絶対的リスク評価情報共有が臨床的アウトカムを改善するかのランダム化トライアルは存在しない
by internalmedicine | 2009-01-09 08:34 | 動脈硬化/循環器