CYP多形型とClopidogrel(プラビックス)の治療効果

こういうDNAの光クロスリンク(http://www.kyushu.meti.go.jp/web/15_6_30_gi_kikaku/H14FYseika_list/14C8012.pdf)が現実的になると、テーラーメイド処方が可能になるか?

クロピドグレル硫酸塩(プラビックス)の治療効果は、脳・心血管系イベント比較というわけにいかないので、効いてるのか、効いてないのか・・・疑心暗鬼に陥る。特にCYPの多形型と関連しているとなると・・・ワーファリンはPT-INRで実感があるような気になってるのも問題だろうが・・・

Genetic Determinants of Response to Clopidogrel and Cardiovascular Events
N Engl J Med. Volume 360:(4) 363-375 Jan. 22, 2009
2208名の急性心筋梗塞患者にclopidogrelを投与し、SNPsの影響を解析したところ、CYP2C19の機能消失alleleのキャリアは、ノン・キャリアに比較して心血管死亡リスクが高い。

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Estimated Rates of Death from Any Cause, Nonfatal Myocardial Infarction, or Stroke, According to Characteristics of Variant-Allele Polymorphisms.



抗血小板薬clopidogrelは、cytochrome P-450 (CYP) により活性化が要求される。
この研究では、CYP多形型が、clopidogrelの活性を低下させ、抗血小板作用を減弱、臨床的ベネフィットを減弱させたという報告

急性冠症候群のスペクトラム・ステント+PCI施行患者で、アスピリン+clopidogrel(thienopyridine inhibitor of the platelet P2Y12 adenosine diphosphate (ADP) receptor)のdual な抗血小板治療は、標準ケアとなっている。

clopidogrelの薬物動態反応には患者毎の多様性がある。clopidogrelはcytochrome P-450 (CYP) enzymeにより活性代謝産物となり、さおれが作用する。さらにエステラーゼが、不活性化経路として重要である。

Cytochrome P-450 Polymorphisms and Response to Clopidogrel
N Engl J Med. Vol. 360:(4)354-362 Jan. 22,2009a>
clopidogrel治療患者で、少なくともひとつのCYP2C19機能減少allele(研究対象者の約30%)キャリアは、clopidogrelの活性代謝産物において、ノンキャリア比較で32.4%である (P<0.001)
キャリアは、最大血小板凝集減少絶対値はノン・キャリアに比べ9%ポイント減少 (P<0.001)
TRITON-TIMI 38のclopidogrel治療対象者は、組み合わせプライマリ有効性アウトカム(心血管死亡リスク、心筋梗塞、卒中)を53%増加させた (12.1% vs. 8.0%; hazard ratio for carriers, 1.53; 95% confidence interval [CI], 1.07 ~ 2.19; P=0.01) 。そして、CYP2C19の機能減少変異キャリアと副事象率の相関を提示し、ステント血栓リスクの3つのうち一つで、ハザード比増加した (2.6% vs. 0.8%; ハザード比, 3.09; 95% CI, 1.19 ~ 8.00; P=0.02)。


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内科開業医のお勉強日記 : CARISMAになれなかったclopidogrel
2006年4月22日

by internalmedicine | 2009-01-22 10:55 | 動脈硬化/循環器  

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