肥満尿失禁女性への体重減少効果

尿失禁(Urinary incontinence)は、病態に基づく分類により、腹圧性尿失禁(stress incontinence)、切迫性尿失禁(urge incontinence)、 溢流性尿失禁、機能性尿失禁、反射性尿失禁に分類される(参考)。



観察研究にて、歩万は尿失禁の強いリスク要因であることが示唆され、合併症肥満有りの患者での劇的減量にて、尿失禁減少下という研究結果があった。そのための女性尿失禁治療のための減量効果を前向きにみたもの

過体重・肥満女性(338名)を強化5ヶ月体重減少介入(N-226)と、構造的教育プログラム(112名)にランダムに割り付け

介入群で明らかに、尿失禁、腹圧性尿失禁、切迫性尿失禁エピソード減少


Weight Loss to Treat Urinary Incontinence in Overweight and Obese Women
N Engl J Med. Vol. 360:(5) 481-490 Jan. 29,2009

介入群・対照群ベースライン BMI, 36±6 と 36±5、尿失禁エピソードは24±18 と 24±16

介入群で体重8.0%(7.8Kg)減少、対照群で1.6% (1.5 kg) 減少

6ヶ月後、介入群で、平均尿失禁エピソード回数47%減少(P=0.01)し、腹圧性尿失禁エピソードも減少(P=0.01)。しかし、切迫性尿失禁エピソードは有意差無し(P=0.14)

介入群比率において、全ての尿失禁エピソードの全回数において、70%以上減少(P<0.001)、切迫性尿失禁エピソード減少(P=0.009)、切迫性尿失禁エピソードにおいて減少 (P=0.04)


体重減少プログラムは開始6ヶ月以内の6%~9%減少を目指し、2ヶ所の大規模臨床トライアルをもちいたもの

ダイエットプログラムとしては・・・
AHEAD (Action for Health in Diabetes)というもので、糖尿病患者の本来は体重減少目的プログラムで、1時間のセッションの10-15回で、エキスパートにより栄養、運動、行動変容を目的とするもので、構造化プロトコールからなる。
カロリー制限(1200-1500 kcal/日)で、脂肪比率30%以上に成らないようにする
アドへランス改善のため、サンプルミールプランを与え、料理人に肉代替製品(Slim-Fast)おを与える。
参考:Ryan DH, Espeland MA, Foster GD, et al. Look AHEAD (Action for Health in Diabetes): design and methods for a clinical trial of weight loss for the prevention of cardiovascular disease in type 2 diabetes. Control Clin Trials 2003;24:610-628.

Wadden TA, West DS, Delahanty L, et al. The Look AHEAD study: a description of the lifestyle intervention and the evidence supporting it. Obesity 2006;14:737-52.

by internalmedicine | 2009-01-29 09:06 | 糖尿病・肥満  

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