メラトニン・アゴニストの概日リズム障害治療有効性

Medpageに基づくシフト労働・時差による睡眠障害治療薬として有望:Tasimelteon  2008年 12月 02日の元論文

メラトニンそのものは概日リズム関連睡眠障害治療として困難で、 MT1 and MT2 melatonin receptor活性化の方が有望らしいが、”ラメルテオン”(武田)は欧州で治験やり直し


tasimelteonにおいて、人工的睡眠中断を発生させて、効果をみたもの


Melatonin agonist tasimelteon (VEC-162) for transient insomnia after sleep-time shift: two randomised controlled multicentre trials
The Lancet, Volume 373, Issue 9662, Pages 482 - 491, 7 February 2009
【背景】概日リズム睡眠障害は不眠の主な原因。
有効性と生理的メカニズム評価のための第2相試験、tasimelteon(VEC-162)の、睡眠覚醒のシフトによる一過性不眠治療に対する有効性確認のための第3相試験

【方法】2相、3相ともランダム化二重盲検、プラセボ対照、平行群研究
第2相研究:2ヶ所、39名健康者で、tasimelteon( 10 [n=9]、 20 [n=8]、 50 [n=7]、 100 mg [n=7])と placebo (n=8)
7夜モニターし、ベースライン時・3夜、睡眠5時間後3夜を、治療前、スケジュール化
概日リズム相判定のため血中メラトニン濃度測定

第3相試験にて、19の米国のサイトで、睡眠クリニックにて、入眠起床時刻の遅延を誘発した一過性不眠誘導411健康成人
tasimelteon (20 [n=100]、 50 [n=102]、 100 mg [n=106])とプラセボ(n=103)を就寝前30分に投与

事前特異化プライマリefficacyアウトカムはポリソムノグラフィー睡眠満足度(第2相)、持続的睡眠のおくれ(第3相)、概日リズム相シフト(第2相)
解析はITT、安全性を両相で評価
【結果】・第2相試験、tasimelteonは、プラセボに比較して、sleep latencyを減少し、睡眠効率を増加させた。
血中メラトニン濃度の早期シフトは用量依存的であった。
第3相研究において、tasimelteonはsleep latency、sleep efficiency、睡眠後の覚醒(睡眠の持続性)の改善を示した。
副事象頻度はtasimelteonとプラセボ同等
【結果】
睡眠時間の中断後、tasimelteonは睡眠開始と内因性概日リズムのシフトを伴った睡眠維持の改善をみとめた。
Tasimelteonは概日リズム睡眠障害における一過性不眠の治療上の可能性を有する。

by internalmedicine | 2009-02-06 14:20 | 精神・認知  

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