「J-DOIT-3」はヘルシンキ宣言違反?
2009年 02月 18日
コレステロールや高血圧などの薬剤などは世界の趨勢と、歩調をあわせつつあるのに非常に奇異な現象である。
メトフォルミンが日本人に全く検討されなかったかというとそういうことはない。
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Melbin Observational Research (MORE)Melbin Observational Research (MORE) Study of Metformin Therapy in Patients with Type 2 Diabetes Mellitus
Journal of the Japan Diabetic Society VOL.49;NO.5;PAGE.325-331(2006)
だが、何かと言えば、日本人は特異的で、メトフォルミンが向かないという・・・糖尿病の権威者たち
メトフォルミンにてアシドーシスが生じやすいというが・・・他の薬剤と劇的に異なるほど、メトフォルミンが日本人に悪さをするのだろうか?腎障害などリスクの少ない、肥満若年者などにも十把一絡げで・・・
脂質異常症や高血圧症では、欧米ときっちり分けた治療方針がだされているか?
否!
なぜ、糖尿病におけるメトフォルミンだけ超例外なのか?
標準的介入存在を無視した、突飛な介入を導入するこの経緯は不可思議・不可解
日本では、「J-DOIT-3」(http://www.jdoit3.jp/)なるものが厚労省肝いり(http://www.mhlw.go.jp/shingi/2008/05/dl/s0527-3f_0004.pdf)で行われることとなった。
ヘルシンキ宣言(ヘルシンキ宣言のソウル改訂:pdf)に違反しているのではないか?
新しい治療行為の利益、リスク、負担および有効性は、現在最善と証明されて
いる治療行為と比較考慮されなければならない。
国際的には標準的介入が存在するのに、ローカルな状況のみ優先しての治験計画だろうか?
そして、だれも、このことに異論を唱えなかったのだろうか?
武田製薬・厚労省と、この研究に関わる研究者、分析者、治験施行者たちの独立性は担保されるべきであり、スポンサーシップが明確でなければ、建前上は、NEJMなどの一流論文掲載は不可能となるはず・・・
日本国内メーカーを大事にするのは良いが、国際ルールを無視して、国民を実験台にするのはやめてもらいたい ・・・ 官僚・メーカー・政府
by internalmedicine | 2009-02-18 16:12 | 動脈硬化/循環器