NHKの うつ番組・・・

保険診療の限界のため、治療のスタンダードたるべき認知行動療法がなされないことは現場医師の責任ではなく、精神科医療のリーダーや厚労省など行政の責任が重いということを前提にすれば、この番組はいささか偏っていた

http://www.nhk.or.jp/special/onair/090222.html#


だが、NHKの傲慢な態度は、ここではさておいて・・・処方内容批判やテレビ出演する医者の批判など、私も共感する部分があった。


精神科としてかなりのキャリアのある医師の処方内容をみるにつけ、、メジャートランキライザー投与が高頻度になされ、ビックリすることがある。他の診療分野に比べ、うつ疾患などの精神疾患において、ガイドラインと、実際の精神科・心療内科の診療実態の乖離が有ると感じていたのだ・・・


診断は国際的、治療はローカル・個人

・・・てことの矛盾

そして、国の精神医療施策の失敗・・・が根底だと私は思っている

NGC・AHRQ


イギリスでの診療方針をかいま見るには良いサイトだと思う
 ↓
http://www.bcguidelines.ca/gpac/guideline_mdd.html#recommend2


では、どうするべきか・・・早急に・・・認知行動療法の体制整備、薬物治療に関するガイドラインの整備と医師・患者への啓発を強力に推し進める時期に至っているのだと思う。

治療=薬(特に、内服)と思いこんでいる国民性・・・が、偏った精神医療の原因の一つだと思う

片方で、心理カウンセリングなる資格・商売が野放しになっていることも状況が深刻になっている。

by internalmedicine | 2009-02-23 09:14 | 精神・認知  

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