慢性閉塞性肺疾患急性増悪のタイミングに集積性あり

COPD急性増悪はランダムイベントと思われがちだが、集積性があることが示された


Temporal Clustering of Exacerbations in Chronic Obstructive Pulmonary Disease
American Journal of Respiratory and Critical Care Medicine Vol 179. pp. 369-374, (2009)
序文:COPD急性増悪は重大なイベントである。急性増悪予防が重要な治療目標でもある。
観察研究データによると、初回急性増悪後、患者は2回目の急性増悪リスクが高くなるだろう。しかし、このことを特異的に調べた研究はなかった。仮説として、タイミングの集積性があるか、その可能性を臨床トライアルデータの解析にて検討


目的: 急性増悪が、時間的にランダムイベントなのか、集積性があるか評価


測定: 297名のロンドンの患者、 904 人年
初回急性増悪後の2回目の急性悪化のタイミング観察にて検討


測定・主要結果:2回目の急性増悪の観察タイミング分布は有意に推定指数関数予測式から有意に逸脱(P < 0.001)
Weibull関数適合パラメータ 0.966 [95% 信頼区間, 0.948–0.985])はタイミングの集積性を意味して予測より早い物であった。
初回急性増悪の27%は8週以内に2回目の急性増悪が生じる

約1/3の急性増悪はその再発性の急性増悪である

初回の急性増悪は軽い事例が多く、治療を受けることがないことが多い
初回イベントのunder-treatmentは急性増悪再発の明確な説明要素とはなり得ない。

急性増悪は有意に包括的な急性増悪頻度に寄与する(rho = 0.81; P < 0.0001).

結論: 急性増悪は、時間的、ランダムイベントでなく、集積性がある。初回急性増悪8州以内の再発リスクが高い



急性増悪後のフォローは密に行えということか・・さらに、・

by internalmedicine | 2009-02-23 11:35 | 呼吸器系  

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