胸痛患者には口頭説明+文書提供を・・・入院時不安・うつは軽減 でも、将来的アウトカムは改善しません

口頭説明だけでなく、文書で説明を!

でも、満足感を増すだけで、その後の臨床的アウトカムを改善するほどはない・・・

Information sheets for patients with acute chest pain: randomised controlled trial
BMJ 2009;338:b541, doi: 10.1136/bmj.b541 (Published 26 February 2009)
【目的】急性胸痛患者に情報文書提供するかで、不安軽減、HRQOL改善、医療への満足度、その後の症状やアクションを変容させるかどうか

【デザイン】単一センター、非盲目化、ランダム化対照治験

【セッティング】ED胸痛

【治験参加者】700の胸痛・明確な診断が未だなされてない連続した初期状態の患者

【介入】診断評価後ランダム化
・標準口頭助言
・口頭助言後情報シート提供しフォロー

【主要アウトカム測定】
・プライマリ・アウトカム: 不安 (hospital anxiety と depression scale)
・セカンダリ・アウトカム:depression (hospital anxiety と depression scale)、HRQOL(SF-36)、患者満足度、うつ、1ヶ月以内の胸痛出現、生活スタイル変容 (禁煙、ダイエット、運動)、さらなる他の情報思考、胸痛予測対応に基づいた計画化された医療受診行動

【結果】 700例中494例(70.6%)の回答
標準的口頭助言のみの群にくらべ、情報シートを加えた場合、平均入院時不安減少と、不安に対するうつスケールスコア低下(7.61 v 8.63, 差 1.02, 95% 信頼区間 0.20 ~ 1.84)、うつ (4.14 v 5.28, 差 1.14, 0.41 ~ 1.86) とメンタル・ヘルスとSF-36の一般健康自覚は高かった。

情報シートは有意に医療満足度、その後の症状、ライフスタイル変容、情報検索、さらなる胸痛イベント対策のための計画的行動に影響を与えなかった。

【結論】 胸痛患者に、情報シートを提供することは不安やうつを減少させ、精神医療改善し、一般健康自覚改善する。しかし、医療への満足感そしてほかのアウトカムは改善せず

by internalmedicine | 2009-03-06 10:04  

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