多剤耐性結核:標準化レジメンと出現頻度
2009年 03月 08日
Treatment of Tuberculosis (2003, June 20 Bol.52 No. RR-11)
Standardized Regimens and the Emergence of Multidrug-resistant Tuberculosis
Chang Am. J. Respir. Crit. Care Med..2009; 179: 517-518
論拠: 多剤抵抗性結核 (TB) はグローバル結核コントロールにとって大きな問題。初回・獲得MDR-TBの頻度を解析し、国毎に治療アウトカムを解析
目的: 初回・獲得MDR-TBと治療アウトカムをその頻度を国毎に解析
方法: 多剤抵抗性頻度推定利用可能で、2003年 and/or 2004年の標準化レジメンを250例超のアウトカム報告
測定・主な結果: 2つの標準化初回レジメンのうち、一つを用いる国々の間で、失敗率は平均5.0%で、再発率は、初回多剤耐性頻度が3%を超える20ヶ国では、平均12.8%、対して、初回他剤抵抗性の頻度は3%未満の83ヶ国では8.1%(P=0.0002)
一つの標準化治療レジメンを用いている92ヶ国で、獲得多剤抵抗性頻度が増えるごとく、4分位毎の失敗率は、2.7%、3.8%、6.2%、8.1%(P < 0.0001)。
初回多剤耐性頻度で層別化したとき、6ヶ月間リファンピシン初回レジメン使用の79ヶ国の初回・治療アウトカムは2ヶ月リファンピシン初回治療レジメン使用の24ヶ国と有意差はない。
結論: 治療アウトカムの観点から見れば、現在推奨されている標準化TB初回・再治療レジメンは初回多剤耐性が3%を超えている国々では再評価されるべきである。
by internalmedicine | 2009-03-08 14:21 | 感染症