不整脈原性右室心筋症の新しい診断法：desmosomal protein plakoglobin値

不整脈原性右室心筋症：Arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy (ARVC)は心室性不整脈と突然死に関わる重篤な疾患
免疫染色にて、γ-cateninとよばれる”desmosomal protein plakoglobin”の減少が高率に、この疾患患者で認められたと報告。

今後この疾患の診断に役立つだろう・・・ということらしい


A New Diagnostic Test for Arrhythmogenic Right Ventricular Cardiomyopathy
Ｎ Engl J Med. Vol. 360:(11) 1075-1084 March 12, 2009

definite ARVD診断11例中10例

感度　９１％、特異度８２％、ＰＰＶ　８３％、ＮＰＶ　９０％

Arrhythmogenic right ventricular cardiomyopathy (ARVC)は、desmoplakin、plakoglobin、plakophilin 2、 desmocollin 2、desmoglein 2を含むdesmosomal proteinをencodeする遺伝子で、ＡＲＶＣの約４０％に認められている。しかし、遺伝子解析は未だに研究中のツールで、未だこの方法による診断は検討中である。臨床所見はきわめてばらつきがあり、遺伝子穿通率は低い。
心内膜心筋生検は、構造的変化が心臓内部位によりばらつきがみとめられ、構造的所見に一致性にとぼしい。それと、病理特異的所見が早期にあらわれにくく、有益性が一貫しなかった。