結核感染予防・発症予防:紫外線とマイナスイオン効果有り・・・有害性の論述無し

以前は、結核病棟の入り口に、紫外線照射を備えている病院があった。・・・エビデンスがないということで、現在、使用病院が少なくなってきていると聞いている。

モルモットの実験だが、、紫外線照射とマイナスイオンにて、結核菌の空気感染の予防可能性を報告
空気の適切な混合があれば、部屋上部の紫外線照射が有効で、高リスク臨床の場の結核菌コントロールの低コスト介入となり得る・・・という話・・・マイナスイオンといえば・・・オゾンとの関連もあり、果たして・・・その通り導入して良いのだろうか?


Upper-Room Ultraviolet Light and Negative Air Ionization to Prevent Tuberculosis Transmission
PLoS Medicine w1ww.plosmedicine.org March 2009 Vol. 6 Issue 0001 3 e1000043

ペルー・リマのHIV-TB病棟からの排気を通して、モルモットをその空気サンプリング環境に置く、2日サイクルで150匹のモルモットを飼育

紫外線照射日、病棟の空気とマイナスイオンを含む曝露した空気を、平行して通す
紫外線照射日、紫外線と混合ファンを病棟でつけて、1/3の動物を単独に病棟空気曝露する
結核感染はTSTにて月ごとに確認。TB診断は剖検にて行い、特徴的変化と培養に基づく

対照モルモットで結核感染35%(106/304)
マイナスイオンで結核感染14%(43/303)
紫外線照射で結核感染9.5%(29/307)
(ともに p < 0.0001 対照群比較)


結核症発症
対照で、8.6%(26/304)
マイナスイオンで、4.3%(13/303)
紫外線照射で 3.6%(11/307)
(ともに p < 0.03 対照比較)



タイム・イベント解析にて、結核感染はマイナスイオン(log-rank 27; p < 0.0001)、紫外線照射で予防的(log-rank 46; p < 0.0001)

タイム・イベント解析にて、結核症もマイナスイオン (log-rank 3.7; p = 0.055) 、紫外線照射s (log-rank 5.4; p = 0.02)で予防可能

空気感染モデルを用いて代替的に、マイナスイオンにて結核感染を60%、結核発症を51%減少、紫外線照射にて結核感染を70%、結核感染を54%減少することが示された。




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by internalmedicine | 2009-03-17 11:31 | 呼吸器系  

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