多枝病変:カテーテル治療Iと冠動脈バイパス治療の成績差なし 例外:糖尿病患者

多枝冠動脈病変へは、CABG(冠動脈バイパス手術)とPCI(経皮的血管再建術)が選択され、アウトカム(死亡率、心筋梗塞、狭心症症状、治療の再施行)の長期研究がいくつかなされ、多数被験者の研究やメタアナリシスもなされている。しかし、患者特性に糖尿病の有無、病変数などのばらつきがあり、その関与がはっきりしていなかった。

患者特性で、PCIなのか、CABGなのか・・・選別すべきなのか、あるいはそうでないのか?

Coronary artery bypass surgery compared with percutaneous coronary interventions for multivessel disease: a collaborative analysis of individual patient data from ten randomised trials
The Lancet, Volume 373, Issue 9670, Pages 1190 - 1197, 4 April 2009
【背景】冠動脈バイパス (CABG) と経皮的冠動脈再建術(PCI)による治療は、多枝病変冠動脈疾患治療の選択肢である。
しかし、いくつかのランダム化トライアル比較が行われているが、鍵となる臨床サブグループでの死亡率への長期効果は不明であった。これらの手技が死亡率へ与える影響について、患者特性により影響があるか共同解析を試みたもの

【方法】10のランダム化トライアルのデータ収集し、患者のベースライン特性による、CABGとPCIの評価を比較
層別化、ランダム効果Cox比例ハザードモデルで、ランダム化治療割り当ての全原因死亡率への影響と臨床的特性の相互関係について検討。ITTにて解析

【結果】10トライアル、7812名
PCIは風船による血管形成術6トライアル、bare-metal stent4トライアル
フォローアップ中央値5.9年(IQR 5.0-10.0年)

CABG割りつけの3889名の患者中575(15%)死亡
PCI割り付け3923名中628(16%)死亡
(ハザード比 [HR] 0·91, 95% CI 0·82—1·02; p=0·12)


糖尿病患者(CABG, n=615; PCI, n=618)では、死亡率はPCIよりCABGで少ない (HR 0·70, 0·56—0·87); しかし、糖尿病無しの患者群では同様 (HR 0·98, 0·86—1·12; p=0·014 for interaction)

死亡率の治療の影響を修飾する患者年齢は、55才見満干じゃでハザード比1.25(0.94-1.66)、55-64歳で、0.90(0.75-.109)、65歳以上で0.82(0.70-0.97) (p=0·002 for interaction)

治療の影響は、障害血管数・他のベースライン特性では影響されない

【結論】多枝病変の冠動脈疾患のほとんどのサブグループ患者において、CABGとPCI後の長期死亡率は同等で、故に、その選択は、患者が他のアウトカムのどれを好むかによるべきである。
糖尿病・65歳超の患者では、死亡率減少があるようで、CABGがよりよいオプションである可能性がある。

by internalmedicine | 2009-04-06 14:18 | 動脈硬化/循環器

 

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