がん検診利用の場合のコンセンサスはない?・・・全身PET/CTの生涯癌リスク寄与推定

癌ドックとして使用する場合は慎重に

20歳のアメリカ女性では、Lifetime attributable risk (LAR)は0.231%-0.514%、男性では0.163%-0.323%。香港住民では5.5%-20.9%と高い。暴露年齢が高ければ、癌リスクは減少する。
Whole-Body PET/CT Scanning: Estimation of Radiation Dose and Cancer Risk
(Radiology 2009;251:166-174.)


Recommendations on the Use of 18F-FDG PET in Oncology
Journal of Nuclear Medicine Vol. 49 No. 3 480-508

18F-FDG PET は原則CT,MRIなどの通常の追加検査として用いるべき
偽陽性が多いため、患者管理に臨床的な意義的変化をもたらすかは、その後の組織学的検査により判断されるべき
18F-FDG PET は頭頸部、肺、膵癌、未知の原発腫瘍の診断としえの適切な臨床的状況下で用いられるべき
PETは乳がん、直腸がん、食道、頭頸部、肺がん、リンパ腫、黒色腫の病期分類としての使用にエビデンスがある
18F-FDG PETは乳がん、直腸・結腸癌、頭頸部、甲状腺癌、リンパ腫再発発見のため用いられるべき



関連:PET検診、がんの85%見落としとのこと 2006年 03月 04日
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新聞記事に反することを書くのが通常だが、この記事は数字が示されており、その記事内容を疑う余地はないと思う。だが、この元ねたである読売の記事に対して直感的に、間違い記事と書いているブログがあるようだ・・・まぁ・・・常識が覆されたときの心的反応の自然経過なのだろう。・・・一般の医者にとって、この記事はさほど違和感はなかったはずだ。“***ドック”なるもの・・・診断前確率、感度、特異度などを知っていれば、疑問に感じるはず

by internalmedicine | 2009-04-07 17:13 | がん  

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