新型インフルエンザ検疫成功と報じる馬鹿 不顕性感染伝播に関して何も分かってないのに・・・

「よく見つけた」検疫発見で厚労省やや安堵”(ウェブ魚拓)・・・という記事で、この国の行政のアホさ加減が・・・

 「現場(成田空港検疫所)はよく見つけてくれた。あとは3人が回復してくれるのを祈るのみ」

 検疫所でのウイルス国内侵入阻止に、厚生労働省大臣官房の塚原太郎参事官(医薬食品担当)は、乱れた髪をかき上げ、国内侵入という“最悪の事態”をとりあえず防いだことへの安堵(あんど)の表情を浮かべた。


(マスコミというバイアスはこの場合はあえて無視・・・厚労省側が“診療拒否”の時はマスコミの意見のみ採用してたから・・・お返し!)

国際的に見れば、常在化と変わる様相を呈する新型インフルエンザと、そういう対応をする日本や中国などアジア国以外の諸外国の行政・・・次第に日本も欧米カナダなどと同等の体制、すなわち、通常のインフルエンザとほぼ同様の体制に変わることになるだろう。

それは分かってるのだが、この間に生じた行政の不誠実な対応は記録にとどめることは重要。

今後のnew emerging infectious diseaseの時の政府への要望につながるはず・・・


責任は現場へ、手柄は政府へ・・・という、横柄な態度だけは一貫する桝添・厚労省

さて、早晩、検疫不要(国内ヒトヒト感染発生が全国的となる状況)となると思うが、それまで、しばらくかかりそうだから、厚労省のドタバタを国民が見ることとなる。

“高齢者は罹患しにくく、死亡が少ない”と判断するのは時期尚早である。社会的活動性という背景をNEJMの論文は斟酌してないし、実際、そのように断定していない。にもかかわらず、各メディアは事実であるごとく報道しつつある。これも“診療拒否”と同じく、マスコミの想像上の存在となる可能性があり、これで高齢者対応が遅れたら、実質的被害をもたらすこととなる。マスコミの軽挙妄動も、行政のそれと同様に記録しておく必要がある。


この国の厚労省大臣・官僚は“弱い者は犠牲になってもよいという事務連絡(http://www.kimuramoriyo.com/25-swine_influenza/)・・・という命令を下し、「「診療拒否」の定義は不明確なのにかかわらず、そして、患者の相談内容も様々なのに、すべて診療拒否と断定して、医師免許取り上げるぞと脅す」状況

そして、今度は、水際で防止できたと大喜び、自画自賛
下記、産経新聞記事がホントなら・・・馬鹿じゃなかろうか!

昨日のNEJM誌を読めば・・・その愚かさが分かる
The potential for persons with asymptomatic infection to be the source of infection to others is unknown but should be investigated.(www.nejm.org May 7, 2009 ):ref. http://intmed.exblog.jp/8256772/


”無症候性感染患者の感染源としての可能性は不明で、検討すべき事項”


【新型インフル】「よく見つけた」検疫発見で厚労省やや安堵
2009.5.9 07:37

 「現場(成田空港検疫所)はよく見つけてくれた。あとは3人が回復してくれるのを祈るのみ」

 検疫所でのウイルス国内侵入阻止に、厚生労働省大臣官房の塚原太郎参事官(医薬食品担当)は、乱れた髪をかき上げ、国内侵入という“最悪の事態”をとりあえず防いだことへの安堵(あんど)の表情を浮かべた。
(産経ニュース:http://sankei.jp.msn.com/life/body/090509/bdy0905090738005-n1.htm


首相:『国内で患者が発生した場合』には当たらない」との談話を発表(首相「水際対策を徹底」 新型インフルの感染確認で NIKKEI NET )



発熱している生徒を飛行機に搭乗を許可したのだろうか?
だとしたら、同乗者に感染蔓延させるリスクを与えたことになる。

さらに、学校側は、「全校集会」をひらくという・・・それもどうなのだろう?


神奈川などは、抗インフルエンザ薬の公費負担を要求している
松沢成文知事は八日の記者会見で、新型インフルエンザが国内で発生した場合、感染者の家族らに治療薬タミフルを予防投与する際の公費負担について、首都圏の八都市で連携し、国に統一的な対応を要請していく考えを表明した。


しかし、添付文書はそのまま・・・ 予防に用いる場合には、原則として、インフルエンザウイルス感染症を発症している患者の同居家族又は共同生活者である下記の者を対象とする。
(1) 高齢者(65歳以上)
(2) 慢性呼吸器疾患又は慢性心疾患患者
(3) 代謝性疾患患者(糖尿病等)
(4) 腎機能障害患者(<用法・用量に関連する使用上の注意>の項参照)

3. 1歳未満の患児(低出生体重児、新生児、乳児)に対する安全性及び有効性は確立していない


ガイドラインに書かれているから・・・訴追されないだぁ・・・うそつけ

そもそも、“単なる指針のガイドラインが、添付文書の効力を上回る”なんて・・・と誰が決めたんだ!
最終的には医者に責任を押しつけようというのがミエミエ!


責任は現場医師に押しつけ、自分たちは自画自賛する行政・・・現場医師たちのモチベーションを落とす大臣・厚労省・・・

新型インフル:感染生徒1人、機外で発症 近くの乗客入国

by internalmedicine | 2009-05-09 08:56 | インフルエンザ  

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