肺炎球菌血清型と侵襲性肺炎球菌感染症死亡率

薬害と一方的に騒ぐ連中の弊害を世のメディアは無視し続けているのだが・・・反ワクチン団体に遠慮してか、日本のワクチン行政は世界一遅れている・・細菌性髄膜炎の子供をもつ親御さんたちもまとまって、理不尽なワクチン行政や背後の反ワクチン団体を牽制してはいかがか?(参考:ワクチン接種で減らせる乳幼児の細菌性髄膜炎―先進国中最も遅れている我が国の対応)・・・医者はこういう動きにもっと機敏であるべきだ。HPVワクチンなども相変わらずtoo lateで、この方面の推進者などとワクチン行政の遅れを厚労省・政府に訴え続けるべきだ。


製薬会社も問題で、メーカーの広告にも”肺炎球菌による肺炎などの予防に肺炎球菌ワクチンが開発され、接種できるようになっています”と、IPD主眼のはずのワクチンが肺炎予防の話にすり替わっている。


侵襲性肺炎球菌感染症(IPD)の定義:"invasive pneumococcal disease": " the isolation of Streptococcus pneumoniae from a sample of normally sterile body fluid taken from a surveillance-area resident."


肺炎球菌感染症、世界では最頻の疾患原因であり、死亡原因である。内耳感染や気管支炎などの非侵襲的疾患原因であるが、時に肺に浸潤し肺炎、血液に入り細菌敗血症、脳組織近くで髄膜炎となる。
これらのIPD(侵襲型肺炎球菌疾患)は致死的であり、100万人の子供が世界では無くなっている。先進国では老人、糖尿病・アルコール依存患者で多い。


肺炎球菌ワクチンの誤解、IPDに関してその有効性が証明されているが、肺炎では今ひとつ確定的ではない。“USではすくなくとも、肺炎既往患者、肺炎発症リスクのある場合、65歳以上では一応その摂取対照とされる。しかし、老人、免疫不全群ではその予防効果は比較的短かい。小児では、新生児で反応が悪い。また、ワクチンは、鼻腔咽頭キャリアに対しては非有意な効果しかなく、herd effectをもたらさない。”


18,858名 IPD患者の血清型と死亡率の関係
Pneumococcal Serotypes and Mortality following Invasive Pneumococcal Disease: A Population-Based Cohort Study. PLoS Med 6(5): e1000081. May 26, 2009

5歳以上で、血清型 31、11A、35F、17F、3、16F、19F、15B、10A がserotype 1より死亡率が高い(all: adjusted odds ratio ≥3, p<0.001)


5歳未満において、成人と異なる死亡率だが、包括的小児関連死亡率が低いため統計学的推計は不能


死亡率の高い血清型とワクチンが呼応していない
7価肺炎球菌コンジュゲートワクチン血清型: 4,6B,9V,14,18C,19F,23F

13価肺炎球菌コンジュゲートワクチン血清型: 1,3,4,5,6A,6B,7F,9V,14,18C,19A,19F,23F

PRSPは6,9,14,19,23


WHO 肺炎球菌ワクチン

by internalmedicine | 2009-05-29 15:45 | 感染症  

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