心電図PR間隔延長は心房細動、ペースメーカー移植、全原因死亡のリスク要因

心電図のPR間隔延長で、1度房室(AV)ブロックの症例は、PR間隔が200mSec超の時臨床上は判断し、多く遭遇する。
Chengらは、Framingham Heart Studyのデータ解析にて、正常PR間隔の人に比べ、1度房室ブロックでは有意に心房細動、ペースメーカー移植、死亡のリスクが増加が示された。

Long-term Outcomes in Individuals With Prolonged PR Interval or First-Degree Atrioventricular Block
JAMA. 2009;301(24):2571-2577. PR間隔200mSec超の場合
1万人年頻度
心房細動: 140 (95% confidence interval [CI], 95-208) vs 36 (95% CI, 32-39)
ペースメーカー移植術:59 (95% CI, 40-87) vs 6 (95% CI, 5-7)
全原因死亡:334 (95% CI, 260-428) vs 129 (95% CI, 123-135)



相応する絶対リスク増加は心房細動1.04%、ペースメーカー移植術0.53%、全原因死亡率2.05%

多変量解析にて、PR20mSec増加毎に、補正ハザード、心房細動 1.11 (95% CI, 1.02-1.22; P = .02)、ペースメーカー移植術1.22 (95% CI, 1.14-1.30; P < .001)、全原因死亡率 1.08 (95% CI, 1.02-1.13; P = .005)
1度房室ブロックは2倍(HR, 2.06; 95% CI, 1.36-3.12; P < .001),の心房細動、3倍(HR, 2.89; 95% CI, 1.83-4.57; P < .001のペースメーカー移植術、1.4倍(HR, 1.44, 95% CI, 1.09-1.91; P = .01)の全原因死亡リスク増加となる。

by internalmedicine | 2009-06-24 10:30 | 動脈硬化/循環器  

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