高齢者の社会的活動と運動能力低下
2009年 06月 24日
だが、社会的活動性が無くなるから、身体運動が低下するのか、また、逆も考えられるのか?症例対照研究で、因果関係、causal effectについて検討するのはなかなか難しいと思う。
Association Between Late-Life Social Activity and Motor Decline in Older Adults
Arch Intern Med. 2009;169(12):1139-1146.
平均 (SD)社会的活動スコアは ベースラインで2.6(0.58)で、年齢、性、教育補正、、一般化推定公式モデルにて、全般運動機能は0.05U/年 (estimate, 0.016; 95% 信頼区間 [CI], –0.057 ~ 0.041 [P = .02])減少
社会的活動1ポイント減少毎に33%の運動機能低下と相関 (estimate, 0.016; 95% CI, 0.003 ~ 0.029 [P = .02])
全般運動機能低下ベースラインの社会的活動スコア一ポイント減少毎に約5年老け込むことと同様(age estimate, –0.003; 95% CI, –0.004 ~ –0.002 [P<.001])
さらに、運動年次衰退量は40%リスク増加と相関(ハザード比, 1.44; 95% CI, 1.30 ~ 1.60)
偶発Katz disabilityのリスク65%増加 (ハザード比, 1.65; 95% CI, 1.48 ~ 1.83)
全般運動減衰率の社会的活動関連は、後期運動・認知能力・障害・全般うつ症状・体組成・慢性医学的状況などの寄与因子補正後、人口統計的線上においてばらつきが無く不変 (estimate, 0.025; 95% CI, 0.005 ~ 0.045 [P = .01])
少々マニアックな解析の追加がこの論文には必要と思う
Theory And Methods Estimating causal effects
International Journal of Epidemiology 2002;31422-429
(pdf)
共役因子補正固定効果回帰モデル(fixed-effects modeling)と構造方程式モデリング(structural equation model:SEM)を用いて、原因の方向性確認試験を一般住民サンプルでおこなったもの
アルコール乱用はうつを起こすが、逆は真でない。 2009-03-03
by internalmedicine | 2009-06-24 11:44 | 消化器