アリスキレン日本で承認、だが、米国ではアリスキレン+HCTZ合剤第一選択薬として承認

アリスキレンの製造販売承認:直接的レニン阻害剤(DRI)「ラジレス®錠150mg」(http://www.novartis.co.jp/news/2009/pr20090708.html

まいどのことなのだが、日本では当面、この薬剤、ファーストチョイスとしては認めないだろう・・・


だが、米国では・・・次の段階に・・・
FDAはレニン阻害剤 aliskirenとHCTZ合剤であるTecturna HCT(Novartis)を第一選択薬として承認
press release: http://www.novartis.com/newsroom/media-releases/en/2009/1329924.shtml


8900名超のトライアルにて、この合剤にてプラセボ補正いて150-300mg/12.5-25mgにて(トラフ, 10-14/5-7 mmHg)低下、単独では、アリスキレンにて 5-8 mm Hg/2-3 mm Hg、HCTZにて 6-7 mm Hg/2-3 mm Hgであった。有意な血圧降下が1週間以内に見られ、最大降圧効果は1ヶ月で現れるとのこと




レニン阻害降圧薬 アリスキレン FDA認可  2007-03-07だから、米国→日本での承認タイムギャップ少なくなったものだ・・・

この承認の迅速さは・・・桝添の数少ない功績だと思うのだが・・・

世界で一番遅いといえる薬剤の製造・販売承認は、世界で常識となっている薬剤が使えないという大きな弊害をもたらしている。しかし、新薬というのは副事象に関する十分なデータが少ないし、薬価が高いため、、コスト有用性から考えてどうなのか・・・疑問があがる。承認を早くするのなら、検討項目に、コストユーティリティーと有害性のウェイトを上げるべきである。

アリスキレンは胃腸障害と、高カリウム血症などの副事象の可能性がある。HCTZ併用はカリウム蓄積作用を打ち消し合理的なのだろうか?

by internalmedicine | 2009-07-23 09:08 | 動脈硬化/循環器  

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