心不全患者のHbA1cコントロールはほどほどが良い?
2009年 07月 23日
心不全患者における、HbA1c5分位死亡率
ショッキングな結果である。
血圧のように、糖尿病コントロール目標にも、群毎指定が必要なのか?・・・という命題が出現した。
Aguilar D, Bozkurt B, Ramasubbu K, et al. Relationship of hemoglobin A1C and mortality in heart failure patients with diabetes. J Am Coll Cardiol 2009; 54:422-428.
Weinrauch LA, Lewis EF. Aiming for the best control of glycemia in patients with heart failure and type 2 diabetes: The "sweet spot." J Am Coll Cardiol 2009; 54:429-431.
2年フォローアップでの、HbA1c 5分位検討: Q1 (HbA1C ≤6.4%)、Q2 (6.4% < HbA1c ≤7.1%) 23% 、Q3 (7.1% < HbA1c ≤7.8%) 17.7%、Q4 (7.8% < HbA1c ≤9.0%) 22.5% 、Q5 (HbA1c >9.0%) 23.2%
寄与因子補正後、死亡率はQ3は最小5分位に比較して減少 (リスク補正ハザード比: 0.73, 95% 信頼区間: 0.61 ~ 0.88, p = 0.001)
2年後の心不全入院率はHbA1c増加と共に増加(Q1: 13.3%, Q2: 13.1%, Q3: 15.5%, Q4: 16.4%, and Q5: 18.2%)だが、寄与因子補正後統計学的に有意さが無くなる。
研究対象で、HbA1c最小5分位群では、SU剤服用者が多く、ビグアナイド、thiazolidinedione、insulin使用者が少なかったというバイアスが存在する。
by internalmedicine | 2009-07-23 17:08 | 動脈硬化/循環器