NHKのミスリード:肥満研究をメタボ研究と言い換え・・
2009年 07月 27日
国際的にも存在が疑問視される傾向にある”メタボ”がなんで、一流ジャーナルにacceptされるか不思議だったが案の定、NHKの誤報
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NHK 7月27日 6時20分
内臓のまわりに脂肪がたまる、いわゆるメタボリックシンドロームの人に起きやすい血糖値の異常に、本来は体を守る働きをしている免疫の細胞が関係していることを、東京大学の研究グループがマウスを使った実験で明らかにしました。
”Nature medicine”(http://www.natureasia.com/japan/highlights/details.php?id=408)には
肥満患者の脂肪組織に起こった慢性の軽度の炎症が糖尿病の発症を促進するしくみの説明になりそうな報告がいくつか寄せられている。と書かれているのである。
おそらく、著者のサイト”http://www.invivoimaging.net/”をみると、メタボリックシンドロームとして記載しているので、取材先での情報でこのように流したのだろう。そういう面で、今回はNHKに悪意はないのだろうが・・・どさくさまぎれにメタボを入れ込むとは・・・さすが東大の先生・・・自己アピールに余念がない・・・だが、臨床的な”メタボリックシンドローム”に関する知識に乏しいのでは?
NHKだが、関西のNHKのニュースで、家庭医専門医試験に関して、”一般医家を侮蔑する報道をした”と聞いている。”奇跡の詩人問題”で、すると約束した総括が、未だなされていない。トンでも放送局なのである。
昔のNHKはカウンターパートの意見を必ず加えるなど、慎重な態度があったが、今のNHKはあまりに、浅はかすぎる・・・
ほんと、マスコミって、”メタボ”好きで、発表者以外の情報の確認をしない・・・東大だから信用できるとでも思ってるのだろうか?
<メタボ>原因の仕組み解明 免疫細胞が炎症誘発 東大
メタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の原因となる内臓脂肪の炎症が起きる仕組みを、永井良三・東京大大学院医学系研究科教授らが、マウス実験で突き止めた。免疫細胞の一つ、Tリンパ球が炎症の引き金になっていた。メタボリックシンドロームの治療薬開発につながる成果という。26日付の米専門誌「ネイチャーメディスン」(電子版)に掲載される。(毎日新聞)
by internalmedicine | 2009-07-27 08:28 | メディア問題