幹細胞移植後のHLAmismatchの消失
2009年 07月 30日
haploidentical donor(HLAハロタイプ一致ドナー)からの造血幹細胞移植を受けた急性骨髄性白血病患者5名。ドナーからT細胞をうけついでおり、5名とも再発、再発時、白血病芽球のgenomic HLA typingは、ドナーからの分化とは異なるレシピエントのHLA halotypeを検出しない現象が生じている。
haplotypeの喪失はuniparental disomy (UPD片親性ダイソミー)によるものであった。
in vitroで、ドナーのT細胞は白血病芽球と反応し、再発時はブラストと反応しない。
これは、白血病細胞がドナーのT細胞のimmunosurveillanceからエスケープされたためと思われる。
この現象は再発を誘発することとなる
Loss of Mismatched HLA in Leukemia after Stem-Cell Transplantation
N Engl J Med. Vol. 361:(5) 478-488 Jul. 30, 2009
by internalmedicine | 2009-07-30 09:39 | がん