糖尿病足感染症病変に対するG-CSF治療

G-CSFは好中球血管内皮progenitor 細胞の遊離を増加させ、糖尿病による障害好中球機能を改善する。G-CSFアジュバント治療が糖尿病性の足感染に対する好影響を与えるかどうか、Cochrane reviewのテーマの一つらしい

Granulocyte-colony stimulating factors as adjunctive therapy for diabetic foot infections
The Cochrane Library (ISSN 1464-780X). published online: July 08. 2009

総数167名で、投与量・期間のばらつきあり
G-CSFを加えることは感染・創傷治癒改善尤度に影響を与えないが、手術介入に関して有意な減少と相関 (RR 0.37; 95 % CI 0.20 ~ 0.68)、うち、切断 (RR 0.41; 95 % CI 0.18~0.95)
さらに、G-CSFは入院期間減少をもたらす (MD, -1.40 days; 95 % CI, -2.27 ~ -0.53 日間)が、全身抗生剤投与期間には有意な影響を与えず(MD, -0.27 days; 95 % CI, -1.30 ~ 0.77 日間)
エビデンスは限定的だが、糖尿病性足部感染へのアジュバントG-CSF治療は、感染性潰瘍を含め感染、掻傷治癒に改善の尤度増加に寄与しない。
しかし、手術介入のニーズを減らしているように思え、特に、下肢切断への好影響を与えているようだ。


検討対象が、糖尿病性下肢感染だが、ASOの重症度がよくわからない。

末梢血単核球移植法などにくらべ、おおがかりでないのはたしかだが・・・

by internalmedicine | 2009-07-30 10:34 | 糖尿病・肥満

 

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