小児感染症抗生剤使用制限のための患者・家族向け小冊子使用は有効
2009年 07月 31日
Performance evaluation of a new rapid urine test for chlamydia in men: prospective cohort study
BMJ 2009;339:b2655
【序文】小児気道感染娯楽的小冊子により、ケアの両親満足度を維持しつつ、同様のエピソードの再診を減らし、抗生剤使用を減らし、将来のコンサルティング意向に影響をあたえるか?
【デザイン】 Pragmatic cluster randomised controlled trial.
【セッティング】 61 general practices in Wales and England.
【被験者】 558 名の子供 (6 ヶ月 14 歳) で、急性気道感染でプライマリケア(7 日間未満)
肺炎、喘息、重症不随疾患で、迅速に入院必要な場合は除外
3名中断、27名フォローアップできず、残り528名でメインアウトカムデータを作成
【介入】 介入群医師は、呼吸器感染症についてのインタラクティブな冊子使用を訓練し、再診患者でコンサルテーション中小冊子使用を尋ねる(家庭でのリソースとして供給する)。
対照群は、通常の受診形態をとる。
【主要アウトカム測定】 2週間フォローアップ期間中同様症状についての対面コンサルテーション子供の比率
セカンダリアウトカムは抗生剤使用、高精細使用量、次受診意志、両親満足度、安心感、実行可能性
【結果】 再診は、介入群 12.9%、対照群 16.2%(絶対リスク減少 3.3%, 95% 信頼区間 –2.7% ~ 9.3%, P=0.29)
multilevel modelling (診療・個別レベル)クラスタリング勘案にて、再診、有意差認めず (オッズ比 0.75; 0.41 ~ 1.38)
抗生剤処方は、介入群で、19.5%、対照群で40.8%(絶対リスク減少21.3%、95%信頼区間 13.7-28.9)、 P<0.001)
クラスタリング補正後も有意差が維持 (オッズ比 0.29; 0.14 ~ 0.60)
同様症状出現時、次の受診の両親の意志表明の比率も有意な差あり (オッズ比 0.34; 0.20 ~ 0.57)
満足、安心、両親実施スコアは両群の差に関して有意でなかった。
【結論】 プライマリケア受診での小児の呼吸器感染症の小冊子使用は抗生剤処方を減らし、ケアの満足度を損なうことなく、次期同様症状の時の受診意志を減らすことができる。
わかりやすい、インタラクティブな患者説明資料を提供することは、どの分野でも、診療上、患者・家族の理解を深め、診療をスムーズに行い、結果、アドへランス改善に役立つようだ。臨床的アウトカムまで影響を与えるかは・・・いろいろのようだが・・・
educational bookletは多いが、leafletは少ないようで(pubmed 比較:leaflet educational(97) vs booklet educational(721))、患者説明に関して、その必要質量増大傾向にある。
厚労省は抗生剤使用を減らしたいのであれば、”抗生剤適正使用”患者向け小冊子を税金で作り配布義務を、抗生剤処方調剤時に科したらだうか・・・
結果、重大疾患のみ逃しにつながる可能性は、政府・厚労省・役人が責任取ることは当然として・・・
by internalmedicine | 2009-07-31 11:23 | 感染症