新型インフルエンザワクチンの輸入って・・・甘くないか?

日本政府は、新型ワクチン、不足分輸入へ 厚労相「2千万人分」 2009年7月10日21時56分とほざいているようだが、世界的に見て供給不足・・・日本だけが潤沢な供給などあり得ない。それに、このLancetのエディトリアル見る限り、質の担保に疑念が残る。

桝添は、選挙より、まず、行政に没頭せよ!

Supply and safety issues surrounding an H1N1 vaccine
The Lancet, Volume 374, Issue 9687, Page 358, 1 August 2009

一部意訳なので、興味ある人は、原文参照のこと
オーストラリアとUSAは H1N1ワクチントライアルを開始、だが、いくつかの困難な問題が控えているとのこと

すべての国がワクチンを必要としているが、世界中での製造能力はその要求に合致しない。加え、2回接種が1回より望ましいという専門家の考えもあり、さらに、能力を上回る需要が考えられる。さらに、ワクチン製造業は、H1N1 seed virusによる良質のワクチン生産に苦闘している。

供給問題の解決法の一つは、adjuvant使用であり、WHO's Strategic Advisory Group of Experts on Immunizationは、7月7日 oil-in-water adjuvants + live-attenuated influenza vaccine製品を世界供給へ推奨した。変異に対しても防御的に有効であることがその根拠である。
しかし、USAはこの推奨に従わず、Jesse Goodman(Food and Drug Administration)は、adjuvant使用は、明らかな有用性を担保する必要があると述べている。有用性もだが、安全性に関心があるという次第。

多くの国の行政府では、H1N1ワクチンは通常の安全性・有効性データ根拠なしに、迅速承認に動いている。ワクチンの安全性は市販後サーベイランスに依存せざる得ない状況である。



質の担保されてないワクチン接種で副作用出現では、”何でもワクチン反対”グループの思うつぼになる・・・

by internalmedicine | 2009-08-03 11:19 | インフルエンザ  

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