抗インフルエンザ治療薬に関する議論盛ん・・・?

ご存じ・・・CDC抗インフルエンザ治療薬推奨

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http://www2a.cdc.gov/HAN/ArchiveSys/ViewMsgV.asp?AlertNum=00279


根拠となる耐性報告
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CDCでも、予防的、治療的効果の根拠をもって推奨基準を作ってるわけではないことがわかる。


インフルエンザにおける抗ウィルス薬の限界が、学術的報告で明らかなってきている。予防・治療戦略に関する議論も次第に変わってきている。学術的な議論をBMJ誌が期待している。

ランダム化トライアルのシステミックレビューやメタアナリシスを追求すると、ニューラミニデース阻害剤は、季節型インフルエンザの子供の疾患期間短縮や家庭での伝播減少”small benefit”のみ、喘息急性悪化、抗生剤使用に小さな効果しかない。重篤合併症頻度への影響、現行のA/H1N1インフルエンザの前項目への影響はいま解明されつつある。

BMJ Group's pandemic flu website は、医師・医療関係者へ信頼できる日々のアップデート、ソースリンクし続けている。この中には、論文、podcast、学習モジュール、ほかの患者向け情報・広範なインフルエンザの問題などおリソースを含む

そして、doc2doc's flu forumでの議論を勧めている。



上記記述の論文は・・・・
Neuraminidase inhibitors for treatment and prophylaxis of influenza in children: systematic review and meta-analysis of randomised controlled trials
Published 10 August 2009, doi:10.1136/bmj.b3172



昨年の文献(A Bayesian model for evaluating influenza antiviral efficacy in household studies...Yang et al. Biostat.2009; 0: kxn045v1-kxn045)だが、ベイジアンアプローチで、ウィルス感染・疾患発症リスク減少に関して予防的効用はある。だが、pathogenicity減少や感染リスク減少という面ではその効果はあるが、接触時のウィルス感染リスク減少に関して治療的効用は認めないという・・・報告

年齢選別型抗ウィルス治療の推奨がBMC誌で掲載されている。
Age-prioritized use of antivirals during an influenza pandemic
BMC Infectious Diseases 2009, 9:117




新型インフルエンザ対策として、年齢選別型抗ウィルス治療戦略(ワクチンも含め)が日本でできるか・・・役人・内閣のうでの見せ所だろう・・・・

by internalmedicine | 2009-08-14 10:04 | インフルエンザ  

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