Cardio-Sis:非糖尿病患者でもより厳しい血圧コントロール(目標 収縮期血圧 130 mm Hg未満)を

全年齢層で、卒中・冠動脈疾患と血圧の関連がみられる。収縮期津圧の減少がアウトカムにベネフィットをもたらす。140/90 mm Hg、140/85 mm Hg未満をガイドラインで推奨されている。2型糖尿病ではさらにその閾値引き下げはかられているが、腎障害患者では平均血圧低下強化を支持されていない(AASK trial. JAMA 2002; 288: 2421-2431.)。

ヨーロッパ高血圧学会2007年ガイドラインでは、収縮期血圧の値を下げるべきかは不明で、その研究が緊急事項とされ、 Studio Italiano Sugli Effetti CARDIOvascolari del Controllo della Pressione Arteriosa SIStolica (Cardio-Sis) trialにおいて、その検討がされたもの

44のイタリアのセンターのランダム化オープン・ラベルトライアルで、1111名の非糖尿病収縮期血圧150 mmHg以上の患者をランダムに、140 mm Hg(通常コントロール群;n=553)と130 mm Hg未満(tight control; n=558)に割り付け。センター層別化し、コンピュータ化ランダム機能にて群割り付け。プライマ練度ポイントは、ランダム化後2年での心電図左室肥大。ITT解析。


Usual versus tight control of systolic blood pressure in non-diabetic patients with hypertension (Cardio-Sis): an open-label randomised trial
Lancet 2009; 374: 525–533


2.0年フォローアップ中央値にて、収縮期・拡張期血圧は、通常群:平均23.5/8.9 mmHg(SD 10.6/7.0)低下、tight control群:27.3/10.4 mmHg(11.0/7.5)(群間差 3·8 mm Hg 収縮期[95% CI 2·4—5·2], p<0·0001; and 1·5 mm Hg 拡張期 [0·6—2·4]; p=0·041).

プライマリエンドポイントは、通常群 55/484(17.0%)、tight-control群 55/484(11.4%)(オッズ比 0·63; 95% CI 0·43—0·91; p=0·013)

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構成要素である心血管エンドポイントは、通常群 52(9.4%)、tight control群 27(4.8%) (ハザード比 0·50, 95% CI 0·31—0·79; p=0·003)

副作用はまれで二群に有意差なし



プライマリエンドポイントが左室肥大であり、臨床的アウトカムではないところが・・・今後の課題だろう。

by internalmedicine | 2009-08-15 10:26 | 動脈硬化/循環器  

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