身近となった新型インフルエンザ・・・に思う

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身近での集団発生が確認された。保健所の対応は、とてもやる気のないもの・・・なんだかなぁ・・・と思いつつ・・・思い返せば・・・


この沖縄県の行政マンの発言
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新型インフル冷静対応を…強毒化なしの見解
8月15日23時1分配信 読売新聞

宮里達也・保健衛生統括監は、持病を抱えた男性の抵抗力が弱まっていたことが病状を深刻にさせたとの見方を示し、「不安をあおることは好ましくない」と語った。


パニックを起こさないために、健康者でも危険だという事実をひた隠しにして、お役人が危険性を過小に述べるのが正しいのか?事実は事実として報告して、具体的対策を明言して、不安を除去するのが正しいのか?

役人の頭には、庶民に”知らしむべからず”・・・が、しみこんでいるようだ。
具体的にリスク要因を挙げて、注意を呼びかけた方がよかったのではないか?
そもそも、リスク保有者に対して、かえって不安をあおってるだけ・・・ともとらえられる。


その後、沖縄ではこどもの重症例が続けて報告されている。
新型インフル、沖縄で子ども3人が重症

 沖縄県は19日、新型インフルエンザの重症患者が新たに県内で3人発生したと発表した。13歳と11歳の女児と、1歳の男児。

 3人は沖縄本島の中部・南部地域に居住。それぞれ9日から16日にかけて発熱。現在、いずれも人工呼吸器を使っている。13歳の女児はリレンザと抗生物質で治療中。

 仲井真弘多沖縄県知事は「県民のみなさんは感染拡大防止に努めるよう願う。医療機関は引き続き万全の体制を」というメッセージを出した。(共同) [2009年8月19日14時10分]


もともと健常者でも死亡例は報告されている。

S-OIV infection can cause severe illness, the acute respiratory distress syndrome, and death in previously healthy persons who are young to middle-aged. None of the secondary infections among health care workers were severe.

NEJM Vo. 361:(7) 680-689 Aug. 13, 2009



役人てのは、全国津々浦々・・・庶民=愚民とおもってんだなぁ・・・と、改めて


ところで、桝添氏の ”第一波” って なんのことだろ?

新型インフル 感染防止対策の徹底を訴え 舛添厚労相会見 8月19日11時29分配信 毎日新聞

 新型インフルエンザの国内感染拡大を受けて、舛添要一厚生労働相は19日、緊急に記者会見し、「国民の一人一人が、感染は自分が止めるという気持ちをもって、今後の流行期を乗り越えていけるよう協力をお願いしたい」と、感染防止対策の徹底を訴えた。

 国内のインフルエンザ患者数は7月後半から増加傾向に転じ、今月3~9日の定点医療機関からの報告が1施設当たり0.99と、流行の水準である「1」に近付いている。19日には、感染した名古屋市の80代女性が新たに死亡し、死者数は全国で3人となった。

 舛添厚労相は「夏場にここまで広がるのは予想できなかった」と述べ、「第1波の本格的な流行が既に始まっていると考えてよく、夏休みが明けて学校が再開されると、さらに感染が急激に拡大する恐れがある」との認識を示した。

 そのうえで、医療機関の負担が増して重症患者への対応に支障が出ないように、感染の拡大時期を遅らせ、急激な患者数増加を抑制する必要性を強調。個人の取り組みとして、特にせきなどの症状がある場合のマスク着用や外出自粛など、他人に感染させない対策を徹底するよう求めた。【清水健二】



スペイン風邪では、1918年春のカンザスと軍人キャンプが第一波とされている(http://www.stanford.edu/group/virus/uda/)。

これも何を持って第一波としたか不明だが・・・その後、この時の初期対応が批判されているとのこと
The lack of action was later criticized when the epidemic could not be ignored in the winter of 1918 (BMJ, 1918). These first epidemics at training camps were a sign of what was coming in greater magnitude in the fall and winter of 1918 to the entire world.




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これをみて対比すれば、第一波は、メキシコでの流行を言うべきではないか?・・・とおもうのだが・・・

現時点は、1918年6月-7月をみているだけでは?


すこしは、専門家に聞いて、学術的な検討の上、”first wave”を口に出したら・・・桝添さん
あなたは、周りの専門家を馬鹿だと思ってるだろ・・・



もっとも、感染拡大防止のため、無症状の人まで検査するって意味があるのだろうか?・・・指導した人の見解を聞きたいものだ
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日本ハム、全員検査へ 新型インフルの拡大防止で

 選手らが新型インフルエンザに感染したプロ野球の日本ハムは19日、感染の拡大を防ぐため、簡易検査を受けていないチーム関係者全員が同日中に札幌市内の医療機関で検査を受けることを決めた。

 日本ハムは、18日までに27人が検査を受け、3人が新型インフルエンザの陽性反応を示し、2人が新型の可能性のあるA型インフルエンザと診断された。

 19日は、新たに6選手が微熱を訴え、雨で試合が中止になった旭川市内のホテルに待機。6選手は18日に受けた簡易検査で陰性と診断されているため、球団側は「まん延するのを防ぐ意味で待機させた。今のところインフルエンザの症状はないので、再検査の予定はない」と説明した。2009/08/19 13:38 【共同通信】

by internalmedicine | 2009-08-19 14:59 | インフルエンザ  

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