麻薬依存治療:Diacetylmorphine v.s. Methadone
2009年 08月 20日
オピオイド依存、この論文ではヘロイン依存が多いそうだが、長期的に再発状態であり、北米では1000万名超がこの状況にあるとされるそうだ。20名に一人が北米では麻薬依存に関係している・・・というおそろしくやんだ国。これは、致命的過剰服用、感染、社会崩壊(disintegration)、暴力、犯罪と関連し、コミュニティー上の広がりは、医学・公衆衛生・犯罪司法コスト増加、社会病理、犯罪などに関わる
麻薬関連を合理化、正当化する主張に与するなど・・・悪そのものなのである。
米国では、麻薬依存治療の標準治療は、methadoneで、未治療麻薬依存患者の離脱治療に関して積極的な患者には再発リスク減少効果が示されている。この副作用が15-25%あり、治療効果をもたらさない原因となっている。維持療法の困難さ・非合法薬剤使用継続などの問題も治療反応を悪くする。ヨーロッパの研究から、diacetylmorphineを、付加治療として使用する報告がなされた。
US内の経済的理由・ロジスティックな理由からカナダでのみこの治験は行われている。
Diacetylmorphine versus Methadone for the Treatment of Opioid Addiction
N Engl J Med. Vol. 361: (8) 777-786 Aug. 20,2009
251名の長期ヘロイン使用者に対する、12ヶ月間のランダム化トライアル
非合法ドラッグ使用やほかの非合法活性作用物使用の減少に関して、diacetylmorphine(ヘロインの活性成分)の方が経口methadoneより有効
注射methadoneにくらべ、diacetylmorphine注射は重度の副事象に関連し、けいれんや薬剤過剰投与をもたらす。
故に、医療環境下にあるところでのみ、使用すべき薬剤ということになる。
参照:Health Canada. Best practices in methadone maintenance treatment. Ontario: Minister of Public Works and Government Services Canada, 2002.(http://www.health.gov.on.ca/english/public/pub/ministry_reports/methadone_taskforce/methadone_taskforce.pdf)
by internalmedicine | 2009-08-20 09:38 | 精神・認知