PDE4阻害剤 roflumilastの臨床効果 肺機能改善・急性増悪減少効果

phosphodiesterase-4 inhibitor roflumilast は肺機能改善、急性悪化減少をもたらすか?
いままでの非層別化対象患者では、急性増悪減少効果はしめされてなかった。

Roflumilast in symptomatic chronic obstructive pulmonary disease: two randomised clinical trials
The Lancet, Volume 374, Issue 9691, Pages 685 - 694, 29 August 2009



NCT00297102 for M2-124
NCT00297115 for M2-125.

喫煙状態、LABA治療に従って層別化し、roflumilast(n=1537)とプラセボ(n=1554)で検討

両研究にて事前特異化プライマリエンドポイントは、達成し、同程度

プール化解析にて、気管支拡張剤前FEV1は、プラセボ比較で、48ml増加 (p<0·0001)

中等度もしくは重症患者1年あたりの悪化率は、roflumilastで1.14、プラセボで1.37 (減少 17% [95% CI 8—25], p<0·0003)

副事象イベントはroflumilastt (1040 [67%]) はプラセボ(963 [62%]); 219 (14%)より多い
副事象事由中断率はroflumilast群で219(14%)、プラセボで177(12%)

プール化解析にて、研究中の体重差はroflumilast vs プラセボで -2.17kg


PDE4阻害は、抗炎症作用がin vitroやin vivoで示され、喀痰中の好中球、好酸球数を増やす
roflumilastは肺機能を改善するが、患者非選択性の場合、急性増悪改善を示せなかった。

で、これは、患者選別を念頭に置いた検討であった。


体重変化に関しては、基礎BMIと無関係で、残念ながら肥満者の体重減少という効果ではない・・・それ以上はあまり、解説でも語られてない。

by internalmedicine | 2009-08-29 08:53 | 呼吸器系  

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