ヨーロッパ高血圧学会:子供・若年者の高血圧ガイドライン
2009年 09月 01日
Lurbe E, et al "Management of high blood pressure in children and adolescents: recommendations of the European Society of Hypertension"
J Hypertens 2009; DOI: 10.1097/HJH.0b013e32832f4f6b. (http://journals.lww.com/jhypertension/Abstract/2009/09000/Management_of_high_blood_pressure_in_children_and.1.aspx>)
18歳未満の子供の正常血圧は、年齢、性別、身長補正による90パーセンタイルで定義となった。まず、診断前に家族、病歴、身体所見、心臓血管検査、神経学的所見を行うこと。そして、三回以上の測定機会にて、95パーセンタイル以上を高血圧とする。90~95パーセンタイルの間は正常高値とする。
このガイドラインだと、高血圧リスクの状況下では、三歳以上の子供では聴診方法にて血圧を測定すべきで、24時間持続血圧モニタリングを治療開始前の診断確定として行うべきとした。
診断フォロー初期ステップは、家族・病歴、身体所見、心血管検査、神経学的所見を含むべきとした。
PRA、血中アルドステロン値、尿中・血中カテコラミン・metanephrine値、尿中遊離コーチゾル、Tc99 dimercaptosuccinic acid scanをルーチンに行うべきとした。
加えて、臓器障害評価、心臓・大血管・腎臓・中枢神経系・網膜などの評価すべき
このプロセスにより、高血圧二次原因を同定というもの
加えて、
・血圧増加リスク要因初期ターゲットは、過体重、塩分過剰摂取、運動不足。BMIは85パーセンタイル未満にすべきで、規則正しい運動・バランスのとれた食事を推奨し、薬物治療開始時からこれらの測定を続ける。
・薬物治療は、症状ありの高血圧、ターゲットの目標臓器障害、二次高血圧、糖尿病の存在などで開始すべき
・CKD子供では、たんぱく尿がなければ75パーセンタイル未満に血圧を下げるべき。もしたんぱく尿があれば50パーセンタイルまで下げる。薬物併用が必要となるかもしれない・治療開始時、単剤低用量から開始すべきで、もし数週間反応しない場合、フルドーズ投与。
・もし初回治療で反応しない場合、異なるクラスの薬剤をトライ。すべての薬剤クラスは同様の血圧減少という小児研究があるが、ACE・ARBがもっとも広く用いられている。
この子供たちが妊娠する時期になったらどうするんだろう・・・ACE阻害剤とか、ARBは・・・問題だろうに
by internalmedicine | 2009-09-01 15:03 | 動脈硬化/循環器