咳嗽:プロスタグランジンEP3受容体の役割

プロスタグランジンEP3受容体ってのは、脳内では発熱反応と関連、腫瘍の血管新生・創傷治癒機転、虚血再潅流などにも・・・

EP3 受容体はいくつかのisoformsがあり (Bilson et al., 2004)、cAMP、カルシウム mobilization、PLCの活性化と関連 (Namba et al., 1993; Narumiya et al., 1999)する。マウスでのEP3α、EP3βは、Gi蛋白とカップル化し、adenyl cyclaseを阻害する一方、EP3γはadenyl cyclase、cAMP蓄積に抑制・刺激両作用を示す (Irie et al., 1994; Sugimoto et al., 1993)などisoformにより多少働きが違う。

たしかに、β2受容体アゴニストやステロイドに反応しない咳が、重症喘息やCOPDで多い。
吸入プロスタグランジンE2は、抗炎症、気管支拡張作用を喘息では示すが、咳嗽を生じる。PGE2誘起知覚神経活動性増加・咳嗽誘起的作用を in vitro 、in vivoで、検討した文献。

EP3受容体は、ヒト、マウス、モルモットでPGE2感覚神経depolarizationを生じる。
EP-3欠損マウス(Ptger3-/-)からの迷走神経にてバーチャルにPGE2反応を欠くことからこのことが支持される。in vivoで選択的EP3拮抗剤を使用した時に、EP3受容体の役割はPGE2誘起性咳嗽反応を減弱する。
故に、PGE2誘起性咳嗽を解する受容体は薬剤開発上重要


Prostaglandin E2 Mediates Cough via the EP3 Receptor: Implications for Future Disease Therapy
Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2009; published ahead of print on September 3, 2009 as doi:10.1164/rccm.200903-0388OC

by internalmedicine | 2009-09-07 10:00 | 呼吸器系

 

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