新型インフル「陰性証明」求め無用受診殺到

事業者や学校などの、変な要望が多くて、非常に困る。読売新聞の記事は、医療の現場にとって、非常に助かるものであった。

新型インフル「陰性証明」求め無用受診殺到 9月15日15時35分配信 読売新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090915-00000615-yom-soci魚拓

新型インフルエンザの流行が広がる中、「感染していない」証明のために簡易検査を求める人の受診が相次ぎ、医療現場で混乱を招いている。

 幼稚園や保育園、学校、会社などが、感染の拡大を恐れ、検査を受けるよう求めるためとみられるが、医師らは「少しの発熱で受診して、医療機関で逆に感染したり、重症者の治療が遅れたりする危険もある」として、無用な検査受診をしないよう訴えている。(略)


・検査は不要と説明して理解いただくのに時間がかかり他の患者の待ち時間も長くなる
・このままでは検査キットが足りなくなり、ピーク時に重症の患者の検査に使えなくなる危険もある
・簡易検査で陰性だからといって、「感染していない」ことの証明にはならない。



日本ハムが社会へ鳴らした警鐘 2009年9月07日
http://www5.nikkansports.com/baseball/hamban/02takayama/20090907_84636.html
新型インフルエンザの話題:ワクチン、日本ハムのアクション  2009-09-07
 ↑
日ハムは、無症状関係なく、検査を行った・・・この対応も非難されるべき




ところで、当方の地域では、学校の先生方が、37℃以上は学校に出てくるな・・・という過剰反応を起こし、幼稚園・保育園の先生方やその親御さんからのクレーム多数という現象が起きた。
そもそも、”感染症治癒証明”は、幼稚園・保育園から小学校・中学・高校まで広く要求されるが、疾患により登校許可基準などことなり、治癒証明なる言葉の意味が不明なものまである。ノロウィルスの時にはさすがにこちとら堪忍袋の緒が切れた(通常では1週間程度長いときには1ヶ月程度ウイルスの排泄が続くことがあるのに・・・)。

『医療従事者のための新型インフルエンザA(H1N1)対策実践ガイド』 に従えば・・・外出自粛は、”熱が下がってから2日目まで”がインフルエンザの場合の原則だが、新型インフルエンザの場合は、”発熱や咳(せき)、のどの痛みなど症状が始まった日の翌日から7日目まで”・・・というのが妥当と言うことになるだろう・・・問題有るような気がするが・・・

by internalmedicine | 2009-09-15 17:37 | インフルエンザ  

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