内科レジデントの疲労や苦悩は、医療ミスにつながる・・・医者たたき報道は続くが・・・

内科レジデントのいて、疲労・苦悩のレベルは、その後の自覚した医療過誤と独立して相関する。すなわち、レジデントの疲労や苦悩は、医療ミスにつながる。

Association of Resident Fatigue and Distress With Perceived Medical Errors
JAMA. 2009;302(12):1294-1300.
平均回答率は67.5%
過誤データ提供は356(93.7%)のうち、1つ以上の重大事故報告139(39%)
単変量解析にて、その後の過誤報告とEPSスコア (オッズ比 [OR], 1.10 /単位毎; 95% 信頼区間 [CI], 1.03-1.16; P = .002) と過労スコア(OR, 1.14 /単位増加毎; 95% CI, 1.08-1.21; P < .001)は相関

その後の過誤は、 バーンアウト、情緒的消耗、個別業績、包括的QOLと相関
・burnout (ORs per 1-unit change: depersonalization OR, 1.09; 95% CI, 1.05-1.12; P < .001
・emotional exhaustion OR, 1.06; 95% CI, 1.04-1.08; P < .001
・lower personal accomplishment OR, 0.94; 95% CI, 0.92-0.97; P < .001)
・a positive depression screen (OR, 2.56; 95% CI, 1.76-3.72; P < .001)
・overall QOL (OR, 0.84 per unit increase; 95% CI, 0.79-0.91; P < .001)
・・・と相関

疲労と苦悩の統計学的有意差はpoint estimates of effectの軽度変化モデル化では維持のままで、変化少なく、眠気と苦悩、モデル化でも、point estimates of effectに影響が無い。
しかし、眠気はバーンアウトや、うつという因子での補正時、過誤と有意な相関をもたなくなる。


疲労や苦悩が多いと、仕事上のミスが多くなる・・・この現象は医者だけではないだろう。

だが、なぜか、医者だけは、他職種と違う勤務態勢を強制されても、所轄官庁である厚労省が人権さえ無視が当然・・・とばかりに時間外拘束を強要し、メディアも、病院近くに医者がいるべきだと・・・そういう医者のストレス解消など無視し、そういう病院を絶賛報道(〈週刊朝日2009年2月3日号掲載記事;
患者のたらい回しはしません《救急車を「断らない」病院》)をする。

週刊朝日によると、”医師は、ひと月に8回の当直と原則24時間拘束”が当たり前だそうだ・・・この病院で何が起きてるかは・・・しらないが・・・医師数は確実に減っているという報道も目にした。・・・不完全で継続性の担保されてない制度は一時しのぎでしかない。


医師の疲労蓄積は、病院での医師のパフォーマンスに影響を与える。



一時期よりはひどくないが、マスコミの医師たたきはつづき・・・その影響か、医者だけが結果責任を求められる非常に不思議な判決や行政処分が・・・多い。

”サクシンとサクシゾンの誤投与”(参考:http://hello.ap.teacup.com/d-inf/1918.html)今回の該当医師のみ書類送検・・・処分するのであれば、当該看護師・薬剤師も処分されるべきだろう。
筋弛緩剤投与と書かれたアンプルを注射することに疑問をもたない看護師は放置され、その病院の事情をしらなかっただけで、医師は処分される。

by internalmedicine | 2009-09-24 08:56 | 医療一般  

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