【朝日の誤報】開業医の認定制

医師会生涯学習(CME)制度を、認定医や標榜とリンクするような制度に変更するということではないらしい。

まともに機能すれば、開業している医師たちやプライマリケアに関心がある医師たちにとって、系統的に、かつ、アップデートされた医学情報を取得できる機会なら、良い制度だと思う。たとえば、内科専門医更新にはセルフトレーニング問題義務化されてるが、実によい勉強の機会となっている。
今の医師会雑誌CMEは内容確認の問題であり、テキストをいちいち確認しつつ回答できる。このままで行くのかわからないが、内容を理解させるには良い試みだと思う。実際、米国のCMEもそのような形が多い。

医師会も多少ドラスティックにやった方が良かったのでは?

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◎定例記者会見◎
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◆日医生涯教育制度の改正とそれに関する朝日新聞東京本社版の記事について
 ―飯沼常任理事

 飯沼常任理事は、9月30日の定例記者会見で、日医生涯教育制度に関する9
月27日付朝日新聞東京本社版の記事の一部が、日医会員の誤解を招いていると
して、報道陣へ正確な報道を依頼するとともに、改めて本制度の改正点につい
て説明を行った。

 まず、同常任理事は、記事に関して次のように指摘。(1)見出しには「開
業医認定制」とあるが開業について認定するわけではない、(2)「開業医」
に限定した制度ではなく、「勤務医も含めた医師全体」の制度である、(3)
「試験を部分的に採り入れる」とあるが、単位取得について「評価」を行うも
のであり試験を行うものではない―と説明したうえで、今回の改正はあくまで
も現行の生涯教育制度の底上げであると強調した。

 続いて、「日医生涯教育制度実施要綱」の主な改正点について、(1)本年
4月に全会員に配布した生涯教育カリキュラム<2009>に沿って、84のテーマ
にカリキュラムコードを付与、(2)これまで1年間10単位で修了証を発行し
3年間連続取得したものに認定証を発行していたが、修了証をやめて単位取得
証とし、3年間で合計30単位、30カリキュラムコードを修得したものに認定証
を発行、(3)学習時間を1単位1時間以上と明記、(4)日医雑誌やe-ラー
ニングの自己学習に、評価を導入、(5)認定証に3年間の有効期限を明記―
の5つの点を示したうえで、「今後とも、日医の取り組みについてご理解いた
だきたい」と述べた。


◆定例記者会見資料はこちらから
 ⇒ http://www.med.or.jp/teireikaiken/


元記事(魚拓)
開業医の認定制、医師会が来春導入 3年更新で質底上げ
2009年9月27日5時41分
 日本医師会(日医)は、開業医の診療能力を患者が納得できる形で保証するため、生涯教育制度を大幅に改め、新たな認定制度を来年4月に導入することを決めた。診療能力を底上げし、患者の開業医離れを食い止める狙いがある。認定証に3年の有効期限を設け、更新のための試験を部分的に採り入れる。

 開業医の診療の質がわかる仕組みがないことが、開業医離れの一因とみられている。新制度が定着すれば、患者が開業医を選ぶ際の判断材料になりそうだ。

 これまで日医は、生涯教育で開業医の質を保証すると説明してきた。しかし、現行制度では、会報の中で印象に残った記事をはがきに書いて送り返したり、地域医師会の講習会に出たりするだけで修了証を得ることができ、3年続けて修了証を取得すれば無期限の認定証をもらえる。

 実効性をめぐる批判が内部でも強まり、日医は2年前から改善策を検討してきた。新制度に先駆けて、日本プライマリ・ケア学会など3学会と合同で、初期診療に必要な84項目を網羅したカリキュラムを今春まとめた。症状に応じて患者に確認すべき事柄や必要な検査、可能性を疑うべき病気、専門医に紹介すべき病気か自分で診療を続けていい病気かの見極めといった、身につけておくべきポイントをまとめたものだ。

 新制度では、84項目のうち30項目以上について、30単位以上を3年間で取得した医師に認定証を出す。日医の会報やインターネット上に掲載される問題を解いて6割以上正解した場合に単位を認める。従来通り、地域医師会などの講習会受講も単位に認めるが、1日に5時間で5単位までと制限する。従来より厳しくなるが、講習会受講だけで認定を受ける道は残る。

 日医会員は約16万5千人で半数程度が開業医。全国の開業医の7割強が加盟しているとみられている。会員の7割以上が従来の制度で認定証を受けている。暫定措置として、今年度中に従来の要件を満たせば13年11月末まで有効な新たな認定証を出す。

 日医で生涯教育を担当する飯沼雅朗常任理事は「認定制度の改定に当たっては、患者さんに納得してもらえる内容になるよう留意した」と話す。(大岩ゆり)

     ◇

 〈開業医〉 骨折にもぜんそくにも対応できる幅広い初期治療の知識が求められる。日本では、医師免許があれば麻酔科以外の診療科を自由に掲げて開業できるため、大病院で心臓手術ばかり手がけてきた医師が内科医院を開業して糖尿病やリウマチの患者を診ることもある。

 欧米では、開業医も、日本の心臓外科の専門医などと同様、決められた初期治療の研修を数年間受け、試験に合格することが必要とされる。しかし、日本では、そうした初期治療の専門性を認定する仕組みはない。

 日本の開業医の中で、欧米で初期治療医の資格を取るなど勉強熱心な医師が多く参加する日本プライマリ・ケア学会など3学会は来春合併し、日医とは別に認定医制度を始める。欧米にならった高いハードルがあるため、患者にとってはより有効な開業医選びの材料になり得る。



こういうのまで朝日のねつ造だったのだろうか?

開業医にはこんなことが求められる


・・・なんか、日医の説明には不自然さを感じる。勉強したくない医師会幹部からの横やりが入ったとか?
唐澤会長も、男なら、一度出したものは撤回せず、初志貫徹、医師会会員CME義務化やってみたらどうだろう。

しかも、説明概要みると、やたらとカリキュラムコードが複雑怪奇・・・これ30以上違う種類のを集めるなんて・・・

概要(http://dl.med.or.jp/dl-med/teireikaiken/20090930_11.pdf)
カリキュラムコード
【朝日の誤報】開業医の認定制_a0007242_15252114.jpg


このカリキュラムの30カリキュラムコード以上で認定証らしいが、”背部痛”と”腰痛”、”誤嚥”・”誤嚥”・”えん下困難”、”排尿障害”・”乏尿・尿閉”・”多尿”・・・ってわざわざ分ける必要があるのか?
小児科に関する配慮が少ないのでは?”

by internalmedicine | 2009-10-02 14:18 | メディア問題  

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