AACE・IDFは極端すぎ、ADA・EASDは保守的すぎ?
2009年 10月 10日
大規模トライアルを材料にああでもない、こうでもないと・・・している間に、なんだかよくわからなくなり、コントロールになる。
Are AACE and IDF too extreme, or ADA and EASD too conservative?
European Association for the Study of Diabetes (EASD) 2009 Meeting で、HbA1c目標を6.5未満 or 7.0未満にするか?
”the lower, the better”という単純なメッセージは、ACCORDデータで疑問視され、驚かされた。そしてこの研究は死亡リスク増加が示された時点で早期中断を余儀なくされた。
現行、ADA/EASD(American Diabetes Association/European Association for the Study of Diabetes)ガイダンスは7%未満を基準、AACE( American Association of Clinical Endocrinologists)、IDF(International Diabetes Federation )は6.5未満を基準としている
ACCORD研究と同様、ADVANCEトライアルでは、強化ブドウ糖コントロールにてアルブミン尿発症減少が示されたが、心血管イベントに影響を与えなかった報告があり、強化血糖降下にて心血管イベント、死亡、微小血管合併症に有意な影響を与えなかったVADT(Veterans Affairs Diabetes Trial)トライアル
UKPDS(United Kingdom Prospective Diabetes Study)の長期フォローアップにて、強化血糖降下療法戦略持続にて、主要糖尿病エンドポイントだけでなく、心筋梗塞・全原因死亡率に有意な改善を見ている。
これらのデータの蓄積を解きほぐし、糖尿病専門家たちは、非専門医やプライマリケア医にベストなメッセージを提供しようと試みているわけだが、未だ一致を見ず・・・
AACE secretary Dr Alan Garber (Baylor College of Medicine, Houston, TX)は、6.5%目標は超過微小血管リスクを減少させようとした考えで、UKPDS研究に基づいたもの、微小血管リスク減少目標なら6.5%が妥当。問題は血糖低下の副作用はsubstance-specificであり、7%未満基準は1993年ADA基準でなされていたが、動物のインスリンを用いた血糖コントロールの限界があった。低血糖リスクの高いインスリン使用は好ましい者でなく、結果的に微小血管リスクをある程度容認したままとならざる得なかったのだと述べている。もし7%を目標とすると一般の医師たちは、7.5%~8%を容認することになり、全体的なコントロール不良状態を呼び起こす。
http://www.theheart.org/article/1012275.do
by internalmedicine | 2009-10-10 09:19 | 糖尿病・肥満