心血管リスクと股関節部骨折リスク

心血管疾患(CVD)と骨粗鬆症はともに共通の病因をもつ。31936名のスウェーデン双生児コホート研究で、股関節部骨折が有意にその後のCVD診断頻度増加と関連とのこと

心不全無し、卒中無しの双生児は、ペアの双生児が心不全・卒中診断後、股関節部骨折のリスク増加する。
これは、CVDと骨折発症の遺伝的な関連を示唆する。


Cardiovascular Diseases and Risk of Hip Fracture
JAMA. 2009;302(15):1666-1673.

主要アウトカムは、CVD診断後のhip fractureの時間

粗股関節部骨折絶対的発生率は、心不全診断後 1000人年 12.6、卒中診断後 12.6、末梢性動脈硬化診断後 6.6、虚血性心疾患診断後 5.2であり、対照はCVD診断無しの 1.2と比較
心不全診断後hip fracture多変量補正ハザード比(HR)は、心不全診断後 4.40(95% 信頼区間 [CI], 3.43-5.63)、卒中診断後 5.09 (95% CI, 4.18-6.20)、末梢性動脈硬化診断後 3.20 (95% CI, 2.28-4.50)、虚血性卒中後 2.32 (95% CI, 1.91-2.84)

心不全・卒中無しの双生児はともに各々の疾患罹患後、骨折リスク増加する

これらの双生児心不全のpseudoexposedにて、hip fractureの多変量補正HR 3.74 (95% CI, 1.97-7.10)、卒中pseudoexposedでは、HR 2.29 (95% CI, 1.20-4.35)

CVD診断は有意にその後のhip fractureリスク増加と関連。指標診断無しの双生児間のリスク増加現象はCVDと骨粗しょう症性骨折の間の遺伝子要素を示唆する.

by internalmedicine | 2009-10-21 10:11 | 運動系  

<< COPD:呼気NO濃度は急性増... ω3脂肪酸サプリメントの抗うつ... >>