コントロール不良と嘆く前に、患者のadherenceを疑うべし
2009年 10月 21日
(NEJM喘息薬物治療レビュー:外国ではLT拮抗剤の再発見? 2009年 03月 05日)
これだと、ICS+LABA+LT拮抗剤にてコントロール不要な場合、新規高価な薬、すなわち、ゾレア導入となってしまう
コントロール不良と嘆く前に、患者のadherenceを疑うべし・・・という話らしい
The Prevalence of Nonadherence in Difficult Asthma
Am. J. Respir. Crit. Care Med. 2009; 180: 817-822.
【序文】 重症不応性喘息に対する新規、高価な治療がなされているが、適切な患者へターゲッティングは重要。重要な問題は、現行治療に対するnonadherenceを同定すること
difficult asthmaのうちのnonadherenceの割合は報告されていない
【目的】 To examine the prevalence of nonadherence to corticosteroid medication in a population with difficult asthma referred to a Specialist Clinic and to examine the relationship of poor adherence to asthma outcome.
【方法】 吸入併用療法+SABAのGeneral practitioner処方refill記録を初回処方と比較し、比率比較で表現
血清プレドニゾロン・コルチゾール測定値を経口プレドニゾロンのadherence評価の指標utilityとして用いる
患者の人口動態的、入院、肺機能、経口プレドニゾロン経過、QOLデータを服薬adherence低下と関連するか検討
【測定・主要結果】総数182名評価。
63名(35%)が吸入薬物処方は50%以下fill。
88%が初回拒否後吸入治療adherencee不良
21%が100%処方以上fill
45%が51-100%間fill
経口ステロイド処方51名中23名(45%)がnonadherent
【結論】 difficult-to-control asthmaの患者の相当比率で、コルチコステロイド治療nonadherentが見られている。adherenceの客観的な指標や直接測定がdifficult asthma評価の部分としての役割を果たすべきで、高価な新規生物学的製剤注射を使用する前に検討すべきこと
by internalmedicine | 2009-10-21 11:23 | 呼吸器系

