反復小放射線量にて心血管疾患リスク増加:線形関係のエビデンス
2009年 10月 26日
動脈硬化は冠動脈性心疾患、卒中の主要原因で、これら2つの病気による死亡が増加。
低線量放射線による心臓疾患超過リスクが様々な職業性暴露、小放射線量の連日被爆などを含めたエビデンスが出現している。
原因として仮定だが、慢性分割化照射の影響のメカニズムは不明。
累積放射線量によって線形に平均chemo-attractant (MCP-1)濃度増加を生じるという多回数少量放射線による関連予測を示した。
モデル予測の放射線によるリスクは職業的暴露群により定量的に一致することが示されている。
LDLコレステロールの濃度に対するMCP-1の変化は実験的、疫学的データでも一致する。
この提案メカニズムは実験的に検討され、もし事実なら、放射線防御の実体上の意味づけも変化するだろう。
日本の原爆生存者は心血管疾患、癌死亡率はradiogenic riskと類似することが示唆される。
日本のデータは不明瞭で、心血管疾患の低線量リスク評価がほぼ不明確であった
この論文解析により線形的説明がエンドポイントにて適当と考える。
Little MP, Gola A, Tzoulaki I. A model of cardiovascular disease giving a plausible mechanism for the effect of fractionated low-dose ionizing radiation exposure. PLoS Comput Biol 2009; 5:e1000539.
動脈硬化のbiologyや動脈壁の炎症のモデルの使用により、Dr Mark Little (Imperial College London, UK) らは、MCP-1(chemoattractant monocyte chemotactic protein-1)増加に依存する放射線誘起性単球細胞死を用いたモデルで、障害・感染による単球改善を利用
このモデルで、用量依存的な関連が線形であることも示された。
by internalmedicine | 2009-10-26 12:04 | 動脈硬化/循環器