NEJM誌エディトリアル: 医療従事者のマスク防御

我ながらしつこいが・・・・元保健所長(マスク予防に科学的根拠がないと発言した外岡立人という元保健所所長 2009年 05月 10日)は、”新型インフルエンザに空気感染はなく、マスクも感染防御に無意味”と言い放っていたが、NEJM誌のエディトリアルをみると、IOMも空気感染の可能性を残し、その意味合いを否定していない。

一流の研究者・識者ほど、慎重な言い回しをするものだが、テレビなどの低俗メディアにはそういう慎重な言い回しはもてはやされないのだろう。馬鹿でも肩書きがあればもてはやされ、それが、流言飛語をもたらす。

空気感染は否定されておらず、マスク効果も否定されてない。

2009年9月3日、IOM(nstitute of Medicine)は、”Respiratory Protection for Healthcare Workers in the Workplace against Novel H1N1 Influenza A”というタイトルの医療従事者への個別防御具の研究に関して、レポートを明らかにした。
季節型インフルエンザは通常冬期をピークにして、米国では年約36000名死亡、20万のインフルエンザに伴う入院がある。季節型インフルエンザは若年・老人に非比例的に影響を与え、特に慢性疾患、免疫不全状態で影響がある。ところが、新規H1N1インフルエンザAは若年、中年層まで一般的に広がる特徴があり、故に、医療従事者への影響が危惧される。

サージカル・マスクがによる防御が行われているが、マスクはインフルエンザ防御のため設計され、試験されてる訳でなく、そのフィルター能力も様々である。マスクは横、ちょっぺん、底はオープンであり、鼻すすりや力強い咳では、縁の周りに隙ができてしまう。鼻の周り・口をカバーするresporatorは、空気をpurifyするよう設計され、独立した空気サプライもしくはフィルターリングするようできている。

どのタイプのマスクを選択するかの鍵は、問題となる感染の伝播様式であり、接触感染なのか、飛沫感染なのか、空気感染なのか、それらの組み合わせによるのかである。
OIM委員会は、新型インフルエンザの特定の伝播様式を動物モデルやヒトや流行時解析で、接触感染、飛まつ感染か、その伝播範囲や様式比較でも明らかでないとした。
しかし、空気感染がある程度あり、それが防御に関する重要性を持つことは明らか

N95マスクに関しては、使用者のトレランスがpoorで就業シフト中の装着は困難で、30%しか8時間就労時間では装着しえないという報告がある。会話やコミュニケーション、不快感や身体的な影響などが原因である。コンプライアンスという観点では、メディカルマスクとrespiratorとの差はない。コンプライアンスに寄与する要素理解が、今後の気道感染防御装置開発をもたらすだろう。
マスクとrepiratorの有効性比較に特化したランダム化対照トライアルのpressing needがあり、FDAは承認中のフィルターリング効果の少ない、もしくはないマスクとの区別を現在行ってない。患者だけでなく、医療従事者を守る面でよりコンプライアンスの高い装置の開発がまたれる。個別防御対策として、陰圧室、患者隔離、手の消毒、空気入れ替え±再循環、UVライトなど・・・とともに、検討されるべきであろう。

Novel H1N1 Influenza and Respiratory Protection for Health Care Workers
K. I. Shine, B. Rogers, and L. R. Goldfrank
N Engl. J Med. Vol. 361:(19) 1823-1825 Nov. 5, 2009




商用養豚場従事者ガイドライン(豚の症状、Personal Protective Equipment (PPE)など)
CDC Interim Guidance for Workers who are Employed at Commercial Swine Farms: Preventing the Spread of Influenza A Viruses, Including the 2009 H1N1 Virus
November 3, 2009 1:00 PM ET

by internalmedicine | 2009-11-05 08:55 | インフルエンザ  

<< ROOBY研究:on pump... 新型インフルエンザ2009A1... >>