拡張期血圧と冠動脈疾患:J-カーブ 議論 再び・・・
2009年 11月 05日
・・・ということで、大まかには、J-カーブ否定的と思ってたのだが・・・冠動脈疾患患者では・・・どうか・・・また議論を巻き起こされている。
The J-Curve Between Blood Pressure and Coronary Artery Disease or Essential Hypertension
Exactly How Essential?
J Am Coll Cardiol, 2009; 54:1827-1834, doi:10.1016/j.jacc.2009.05.073
血圧と冠動脈疾患(CAD)のJ-カーブの関係はここ10年多くの議論を巻き起こしているテーマである。
拡張期血圧と冠動脈虚血性イベントの逆相関(すなわち、拡張期血圧が低いほど、下動脈疾患リスクが増大し、副事象アウトカムが多くなる)は、無数の研究で観察されている。
この効果はCAD疾患が基礎疾患として存在する患者で特に著明で、拡張期血圧と冠動脈イベントのJ-現象関係は、多くの大規模トライアルのCAD患者治療で見られる。
多くの他の血管床と逆に、冠動脈循環は拡張期に潅流の多くが行われ、拡張期血圧の低下は潅流障害をもたらす。この副事象、冠動脈疾患の拡張期血圧があまりに低いと、リスク状態の患者において、卒中・腎疾患予防レベルの血圧降下にて、心筋虚血を呼び起こす可能性がある。しかし、これらの関心は、現行の約1/3ほどしか推奨血圧目標に達してないという現実のため、医師の攻撃的降圧治療の妨げになってはならない。
Williams B. Hypertension and the "J-curve." J Am Coll Cardiol 2009; 54: 1835-1836
Williams B, Lindholm LH, and Sever P. Systolic pressure is all that matters. Lancet 2008; 371:2219-2221.
by internalmedicine | 2009-11-05 14:46 | 動脈硬化/循環器