重篤な下気道感染症状では、迅速検査陰性でも、インフルエンザの疑いを捨ててはならない

論文(N Engl J Med 2009;361:728-729.)に対するcorrespondenceなのだが・・・大事な示唆に富む報告

オーストラリアの病院:Christopher C. Blyth, Jonathan R. Iredell, Dominic E. Dwyer
http://content.nejm.org/cgi/content/full/NEJMc0909049#R1

下気道試料でRT-PCR陽性患者での免疫蛍光抗原分析はわずか5/20
上気道RT-PCR陽性例では17/21と高値、しかし、迅速抗原試験陽性は5/20にすぎない。


新型インフルエンザでは下気道感染例でも、上気道サンプル迅速検査では見逃しが多いこととなる。


重篤な下気道感染症状では、迅速検査陰性でも、インフルエンザの疑いを捨ててはならない


この記載はICUという重篤な状況下の報告らしいが・・・日常臨床でも、prevalence rateなどを考え積極的臨床的診断が必要となるだろう
http://www.medpagetoday.com/Pulmonary/URIstheFlu/17093


いまだに、抗ウィルス薬投与基準を、迅速キットだけにしている、プライマリケアをみると暗澹たる気持ちになる。病院の一般外来になった医師たちにその無理解さがめだつのは当方の地域だけか?

by internalmedicine | 2009-11-19 08:47 | インフルエンザ  

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