不明熱：骨髄生検の意義

不明熱における骨髄生検：bone marrow biopsy (BMB)の意義

Pocket Medicineにはbone-marro aspirate and bx・・・などと穿刺と生検をごちゃ混ぜに書いてある。

逆に、emedicineのFUO・ワークアップには"The final diagnosis is obtained during direct biopsy examination of involved tissue. Biopsies are easily performed in enlarged accessible lymph nodes, other peripheral tissues, and bone marrow."と最終的手段のように書かれている。

不明熱（FUO）におけるBMBの意義が・・・明らか？になった。

Yield of Bone Marrow Examination in Diagnosing the Source of Fever of Unknown Origin
Arch Intern Med. 2009;169(21):2018-2023.

1995-2005年の280名の連続正常免疫入院患者で、3週間以上原因不明の発熱患者で、至適診断ワークアップ＋130のBMB施行

MBMと組織学的検査にて特異的診断が31例（diagnositic field, 23.7%)
３種の診断：血液学的悪性疾患　２５例（19例悪性リンパ腫、4例急性白血病、1例hairy cell leukemia、1例多発性骨髄腫）、3例感染性疾患、2例全身性mastocytosis、1例播種性肉芽腫症
血小板減少（オッズ比, 4.9;95%信頼区間, 1.04-9.30)と貧血（オッズ比, 3.24;95%CI, 1.13-9.34)が、BMB有益性においてもっとも信頼される予測因子

骨髄培養はこのコホートでは価値がほとんどなかった。
コルチコステロイド使用はBMB使用に影響を与えず。

貧血や血小板減少が明らかな場合は、骨髄生検・組織検査を早めに・・・という示唆