米国予測報告:全国民禁煙なら寿命4-5年伸びるが・・・肥満の影響が大きくなっている

リスク要素が無ければ、どの程度18歳平均余命とquality-adjusted life expectancy(QALY)が伸びるか検討した報告

米国全国民がたばこ吸わなければ、18歳時余命は3.7年、quality-adjusted year5.16年増加というのは大きなインパクトだろう。だが、肥満の影響が大きくなり、肥満放置なら改善効果は1年未満の改善しか今後見込めないだろうという・・・

Forecasting the Effects of Obesity and Smoking on U.S. Life Expectancy
Susan T. Stewart, Ph.D., David M. Cutler, Ph.D., and Allison B. Rosen, M.D., Sc.D.
NEJM Vol. 361:(23) 2252-2260 Dec. 3, 2009

【背景】 最近30年肥満が増加し、US国民の健康問題に悪影響を与えている。喫煙減少のため合併リスクとしては減少している。これらの寿命やQOLへの影響に関するjoint effect理解をより優れたものにすることで、医療ソースのターゲッティングを効率的にすることができるかもしれない・・・その目的の研究

【方法】 2005-2020年に対して、18歳での余命とquality-adjusted life expectancyを喫煙状態継続と仮定して予測( 以下のデータに基づく:National Health Interview Survey 1978 ~ 1979, 1990 ~ 1991, 1999 ~ 2001, 2004 ~ 2006) そして最近のbody-mass index (BMI) の傾向(以下のデータに基づく:National Health and Nutrition Examination Survey:1971 ~ 1975, 1988 ~ 1994, 1999 ~ 2002, 2003 ~ 2006)
2003 Medical Expenditure Panel Surveyを喫煙、BMIのHRQOLへの影響に利用

【結果】 様々なシナリオにおいて、BMI増加の負の影響は、喫煙状態の減少を凌駕
ベースにおいて、18歳の典型的な事例、2005年と2020年間で、平均余命は0.71年、quality-adjusted yearは0.91年の増加にとどまる。

すべてのUS成人が2020年までにたばこをやめると、18歳時余命は3.7年、quality-adjusted year5.16年増加する

【結論】 最近の肥満状態が無放置と仮定した場合、健康状態アメリカ住民の健康に対する負の影響は喫煙率減少にてポジティブな影響を多くもたらす。
だが、20世紀初頭以降の確実な改善が、肥満の持続的増加着眼に失敗することで、この向上パターンは崩れることとなるだろう。

by internalmedicine | 2009-12-03 11:16 | 喫煙禁煙  

<< スモークレスたばこ中の発がん物... 肺がん:MDCTによる結節の倍... >>