前向き研究メタアナリシス:塩分摂取、卒中・心血管疾患
2009年 12月 04日
高血圧という要素を除外してみたら、塩分摂取と卒中・心血管疾患の関係はかえって明瞭なのではないか?
今世紀において、塩分過剰摂取の人の健康へのリスクのエビデンスが明確になれ、そのcausal relationが確立してきた。それは実験的、疫学的、migration studyや疫学的研究でも。多くのひとは1日6g以上塩分摂取をしており、東ヨーロッパやアジアは特に多く12g以上となっている。国際的水晶としては、1日5-6g/日未満であり、高血圧の有無に関わらず塩分制限にて血圧減少に有意な介入であることがランダム化対照治験で示されている(J Hum Hypertens 2009;23:363-84)。高度塩分摂取の血圧への影響、高血圧の心血管疾患への促進影響故、塩分摂取制限が心血管疾患減少に役立つだろうと推定されていた(World Health Organization. Reducing salt intake in populations: report of a WHO forum and technical meeting. WHO, 2007:1-60.)。
ランダム化対照トライアルのメタアナリシス(J Hum Hypertens 2002;16:761-70.)の結果をベースにすれば、習慣性塩分摂取6gにて、高血圧患者では収縮期血圧 7/4 mm Hg、高血圧でない場合 4/2 mmHg減少を示す。このレベルだと、一般には、卒中24%、冠動脈疾患18%減少に相当する。食事中の塩分量減少による心血管疾患合併症・死亡率への影響予測の信頼性は明らかな信頼性をもって示す必要があり、このメタアナリシスに至ったとのこと
Salt intake, stroke, and cardiovascular disease: meta-analysis of prospective studies
Pasquale Strazzullo, Lanfranco D'Elia, Ngianga-Bakwin Kandala, Francesco P Cappuccio
BMJ 2009;339:b4567)
13研究、19の独立したコホート・サンプルで、177025被験者(フォローアップ 3.5-19年)、11000イベント
高塩分摂取卒中リスク(プール化相対リスク 1.23, 95% confidence interval 1.06 ~ 1.43; P=0.007)、心血管疾患リスク (1.14, 0.99 ~ 1.32; P=0.07)増大と関連
出版バイアスのエビデンスは優位でない
心血管疾患に関して、感度分析にひとつの研究除外にて、プール化推定1.17(1.02-1.34; P=0.02)
相関は塩分摂取のばらつきがあるほどフォローアップ期間が長いという相関が観察された。
Cumulative meta-analysis. Evaluation of time trends (year of publication) in relation between habitual sodium intake and risk of stroke or cardiovascular disease
by internalmedicine | 2009-12-04 08:17 | 動脈硬化/循環器